サウジアラビアの「反政府記者」行方不明でソフトバンクの株が下がる

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サウジアラビアで反政府的な記事を書いていた記者(ジャマル・カショジさん)が、トルコにあるサウジアラビア領事館に入ってから行方不明となっています。

カショジさんはもともとサウジアラビア王室と親密な記者だったのですが、近年は皇太子であるモハメド・ビン・サルマンさんに批判的な記事をワシントン・ポストなどに寄稿していました。結婚を控えていたので、元妻との離婚証明書を取得するためにトルコのサウジアラビア領事館を訪れ、以降行方不明なのです。

トルコ当局は「サウジアラビアの領事館内で殺害された」と断定。イギリス・フランス・ドイツ三国の外相共同でサウジアラビア政府に対して声明を出し、信用に足る捜査を行い、(もし本当に殺されたのであれば)当事者を処分すべき、としています。

ここぞとばかりにアメリカのトランプ大統領もお怒りで、「真相を確かめた上で厳罰を下すかもしれない」と発言しています(10月14日に行われたインタビュー内)。すでにサウジアラビア当局は、

「経済制裁の発動警告や政治的圧力、あるいは事実に反する疑惑を繰り返し取り上げることを通じたいかなる脅迫や中傷の試みも断固拒否する」

「何らかの措置を受けた場合はそれを上回る措置で報復する」

としています(国営サウジ通信によるとのこと:『ロイター』の記事より引用)。

日本で割を食ったのはソフトバンクG(グループ)株です。なにせ孫社長の推進している「ビジョン・ファンド」にはサウジラアビアの政府系ファンドから450億ドルもの資金が投じられています。どでかいオイルマネーが動いていますが、資金の調達元がサウジアラビアであるのは「大丈夫なのか?」というわけです。

合衆国・イギリス・フランス・ドイツという資本主義国の盟主たる国がサウジアラビア批判に動いていますので、ソフトバンクGも困ったなぁというところでしょう。なにせサウジアラビアは(第二の)ビジョン・ファンドにもう450億ドル突っ込む計画だったのですから。

⇒引用元:『ロイター』「サウジ、記者不明問題で制裁受ければ報復すると警告」
https://jp.reuters.com/article/saudi-journalist-case-idJPKCN1MP068

(柏ケミカル@dcp)

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