「往生際が悪くないか?」とご紹介した、トルコ・インスタンブール市長選のやり直しがやっと行われました。
参照記事:⇒『Money1』「トルコ、エルドアン大統領『選挙に不正があった』 往生際が悪くね?」
https://money1.jp/?p=6875
そもそもこの市長選では、1万3,000票の僅差で野党「共和人民党」のエクレム・イマームオールさんが当選となりました。しかし、与党「公正発展党」が敗北を認めず、「不正が行われた」と選挙管理委員会に圧力を掛けて05月06日に「再選挙」を無理矢理通したのです。選挙の結果を認めないわけですから、これはもはや民主主義の否定です。
この再選挙の決定で、トルコとエルドアン大統領率いる「公正発展党」の国際的な評判を下げ、通貨トルコリラも暴落しました。
愚かな決定だったわけですが、やっと06月23日に再投票が行われました。結果は、イマームオールさんが大差をつけて勝利を収めました。多くの市民が、民主主義を否定するかのような与党「公正発展党」のやり口に嫌悪感を示したのでしょう。最初の選挙では、1万3,000票の僅差だったのに、このやり直し選挙では77万票もの差に拡大しました。
この票差ですから、さすがに文句をつけることもできず、与党「公正発展党」の候補ユルドゥルムさん、エルドアン大統領は敗北宣言を行いました。
トルコの民主主義にとっては何よりの結果でしたが、これを受けてトルコリラは以下のように通貨高の方向に急激に動きました(ドル・トルコリラのチャートは『Investing.com』より引用)。その後すぐ戻ってしまったのですが……(笑)。
(柏ケミカル@dcp)