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さあ「トルコ」に通貨安が戻ってきました。インフレで国民は塗炭の困難

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トルコリラがまたしても通貨安方向に進行しています。以下をご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。

先にご紹介したとおり、トルコのエルドアン大統領はトルコリラを外貨に換える動きを阻むべく、2021年12月20日、国民のリラ建て預金の価値を保証するという驚きの施策を打ち出し、世界中を驚かせました。

この発表後には10億ドルが売られたという報道が出ました。

しかし、この預金価値の保護制度は、トルコリラ建て預金の価値が下がると財務省がその分を補てんするという無茶苦茶なシステムです。

トルコリラ預金を持つトルコ国民にとってはありがたい話ではあります。資産価値の保全ができて、預金の利息ももらえるのですから(しかも非課税)。

ですが、このような制度を維持できるのか、という疑問があり、恐らく不可能です。

この制度によれば、通貨安が進めば進むほど、国はトルコリラを吐き出すことになります。つまりトリコリラがその分増えるわけで、為替レートは通貨量の比で決まりますから、この制度でさらに通貨安が進行するという、なんというかトルコリラ安進行のためのシステムともいえます。

またトルコリラの量を増やしてしまうシステムですから、これは「相対的に物の価値を上げる」、すなわちインフレを増速するシステムでもあるわけです。

2021年12月時点
トルコの物価:36.1%上昇
食料品価格:43.8%上昇
交通費:53.7%上昇

対前年同期比

トルコはひどいインフレに襲われており、国民は資産価値を守るためにトルコリラを外貨に換えようとしているのです。

これを止めようとして「トルコリラ建ての預金価値の保護」を言い出したはずなのに、システム自体はインフレ・通貨安を増速させる機能を持っていると考えられるのです。

また、そもそも預金価値を保護するために吐き出すトルコリラはどこから持ってくるんだ、という問題があります。これは国が借金して(誰から?)お金を作るしかないので、政府負債を増やすことになります。政府を債務地獄に陥らせるシステムでもあるのです。

で、上掲のチャートを再度ご覧ください。

エルドアン大統領の発表以降急速にトルコリラは通貨高方向に向かいましたけれども、通貨安方向に戻ってきています。危ないですね。

(吉田ハンチング@dcp)

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