トルコリラの対ドルレートが大変なことになっています。以下のチャートをご覧ください。
2020年11月06日につけた「1ドル=8.5200トルコリラ」を抜き、2021年06月03日17.32現在「1ドル=8.6179トルコリラ」となっています。
対ドルでトルコリラは史上最高に安くなりました。
ここ1カ月で特に安値が進行したのですが、これはエルドアン大統領が03月に中央銀行のアーバル総裁を更迭し、「インフレ対策には利下げだ」という自身の主張に同調するシャハプ・カブジュオール元議員を据えたためです。
インフレの場合には対策として利上げを行うのが常道で、エルドアン大統領は真逆の主張をしており、そのため「これはダメだ」と市場からノーが突きつけられているのです。
以前からご紹介しているとおり、エルドアン大統領は相当にヘンな人であるため、トルコの経済的な苦境はまだ続きそうです。
大統領に知らせますか? トルコの大統領はヘン!
通貨安の進行で危険視されているトルコですが、この危機に際してエルドアン大統領は05月14日に有力な機関投資家を招いて自国の経済政策についての説明会を開きました。そこまではまあいいのですが、エルドアン大統領は「金利引き下げ」を目指しながら「物...
重要な追記
初出ではエルドアンの主張を「利上げ」と誤記しておりました。同大統領の主張は「インフレには利下げ」です。誠に申し訳ありません。深くお詫び申し上げます。
<<追記ここまで>>
(吉田ハンチング@dcp)