世界的に航空産業が危機的な状況になっていますが、韓国もその例に漏れません。『大韓航空』と『アシアナ航空』の合併やむなしとなり、LCC(格安航空会社)は軒並み債務超過に陥っています。
『大韓航空』『アシアナ航空』が合併して経営が正常化されるか、LCCの経営が上向くかは旅客数がコロナ前の水準まで戻るかにかかっています。
しかし、回復は遅く、先行きは不透明だというデータが、2021年07月15日、韓国の国土交通部から公開されました。以下の2021年06月・上半期の航空旅客数のデータをご覧ください。
2021年上半期 旅客数
国内線:1,548万人(対前年同期比:45.8%増加)
国際線:119万人(対前年同期比:90.8%減少)
小計:1,667万人(対前年同期比:29.3%減少)⇒参照・引用元:『韓国 国土交通部』公式サイト「21年上半期国内外の航空旅客1,667万人、国内線旅客・航空貨物コロナ以前の水準に業績回復」
国内線と国際線合わせて「1,667万人」で前年同期と比べて約3割も減少しています。
国内線の旅客が「45.8%」増加したのは朗報ですが、いまだ国家間の人の移動が制限されているため、国際線では2020年よりもさらに「90.8%」も旅客数が減少しました。
ただ、旅客数を増やすためにLCCでは「特別価格」「割引価格」での航空券販売を行ったため、そこまで利益は増えていないでしょう。
また、国際線の旅客が9割も減ったままですので、『大韓航空』『アシアナ航空』共に経営がすぐに上向くことはないと推測できます。
もちろん、それよりも先に合併にかかる追加の6,000億ウォン(約576億円)を調達しないといけません。これがないと合併して飛び始めることはできないのですから。
(吉田ハンチング@dcp)