台湾メディアは、アメリカ合衆国が世界最大のファウンドリーである台湾『TSMC』(Taiwan Semiconductor Manufacturing Companyの略:台湾積体電路製造)に圧力をかけたと報じました。
『TSMC』は中国・南京に12インチ・シリコンウエハの工場を増設しようとしていたのですが、これに合衆国が「中国の半導体台頭を助ける恐れがある」として待ったをかけた、というのです。
また、『TSMC』は28nm工程の半導体製造ラインを南京に追加しようとしているのですが、こちらについても圧力がかかるかもしれません(車載用半導体を製造する予定)。
これまでは比較的古い技術であれば、中国に生産施設を置いても合衆国は見逃してきたのですが、少し態度が変わったようにも見えます。
つまり、技術の新旧は関係なく中国の地に半導体製造施設を造らせない、と。
韓国は喜んでいる場合ではない
この合衆国が『TSMC』に圧力をかけた件について、韓国メディアでは「『TSMC』の顧客のオーダーが韓国企業に回ってくるという期待が高い」などと報じています。
例えば、『毎日経済』の記事タイトルは「『サムスン電子』に反射利益?…アメリカは『TSMC』の中国工場増設防いだ」です(本稿末に記事へのリンク)。
ノンキなものですが、合衆国から『サムスン電子』『SKハイニックス』に「中国で半導体製造をやめろ」と圧力がかかるかも、と考えなくていいのでしょうか。
『サムスン電子』は西安に、『SKハイニックス』は無錫にメモリー半導体のファウンドリーを保有しているのです。いざというときの準備をしておいた方がよくないでしょうか。
⇒参照・引用元:『毎日経済』「サムスン電子に反射利益?…アメリカは『TSMC』の中国工場増設防いだ」
(吉田ハンチング@dcp)