韓国金融通貨委員会「利下げ見送り」で2.50%据え置き。

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そんなホイホイ下げられるか!――が本音だと思われます。

2025年10月23日、韓国の金融通貨委員会は基準金利を「2.50%」で据え置くと発表しました。

これで2回連続の据え置きです。

毎度おなじみですが、一部には「先制的に下げるのでは……」みたいな話も出ていたのですが、金融通貨委員会の『韓国銀行』李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁はそんなヘマはしません。

先にご紹介したとおり、一部不動産市場の加熱が懸念される状況です。ここで基準金利を下げると、またぞろ不動産市場に資金が流入して家計負債の増加・不動産価格の上昇を招くでしょう。

しかし韓国の景気の悪さを考えれば、基準金利を下げる緩和方向が正しいのです。

『韓国銀行』は「通貨政策の方向性」で以下のように書いています。

□金融通貨委員会は、次回の通貨政策方向決定時まで、韓国銀行基準金利を現在の2.50%水準で維持し、通貨政策を運営することにした。

物価が安定した流れを続けるなかで、成長は見通しの不確実性が依然として高いが、消費と輸出を中心に改善傾向を維持しており、不動産対策が首都圏住宅市場および家計負債に及ぼす影響、為替レートの変動性など、金融安定の状況もさらに観察する必要があるため、現在の基準金利水準を維持することが適切であると判断した。

(中略)

□金融通貨委員会は、今後も成長動向を点検しつつ、中期的な視点から物価上昇率が目標水準で安定するようにする一方、金融安定にも留意しながら通貨政策を運営していく。

国内経済は、物価が安定的な流れを続ける中で成長が改善傾向を維持しているが、貿易協議、半導体景気見通しなどに関する不確実性が拡大している。

金融安定の側面では、政府の追加不動産対策の効果を点検する一方、為替レートの高い変動性の影響にも注意を払う必要がある。

したがって、今後の通貨政策は、成長の下方リスクを緩和するための利下げ基調を維持しつつ、この過程で国内外の政策環境の変化およびそれに伴う物価動向・金融安定状況などを綿密に点検しながら、基準金利の追加引下げの時期および速度などを決定していく。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』「通貨政策の方向性」

中央銀行は政府とは独立して存在するという建て付けですので、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁としては「政府はもっとしっかりしろ!」としかいえませんが、切歯扼腕しているかもしれません。

(吉田ハンチング@dcp)

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