庶民の味方、栄養源であるはずの「卵」の価格高騰が韓国で大問題になっています。
先にインフレ懸念の記事でご紹介した際には「6,000ウォン」台だったのですが、これがさらに上がって7,000ウォン台にまでなっています。
『韓国農水産食品流通公社』の2021年08月09日のデータによれば卵1パックが7,108ウォン(約682.35円)となっています。
韓国の場合は30個1パックが普通ですので卵1個「約236ウォン」(約23円)になります。
2020年11月には同じ30個1パックが「3,700ウォン台」だったので、 なんと「1.92倍」になっています。
韓国の家庭は大変困っているでしょう。
韓国政府は必死に価格を下げようとしているが……
韓国でこれほど卵の価格が上がっているのは、先にご紹介したとおり、2020年の終わりから今年初頭に鳥インフルエンザが流行し、養鶏場で大量に殺処分が行われて生産量が激減した影響です。
値上がりに拍車をかけているのが需要の高まりです。
感染拡大によって家で長時間過ごす人が多くなり、そのため家食が増えました。そこで卵の消費量が増えているのです。
例年であれば1日平均の消費量は「4,300万個」ですが、今年は「4,500~4,600万個」で推移しています。
これもあって需給がさらにひっ迫し、値上がりが生じているのです。
日本も同じですが、卵は庶民の味方でなければなりません。韓国政府は需要を満たすために緊急で卵の輸入を増やしています。08月、09月には1億個ずつ輸入して市場に投入する予定です。また、養鶏農家に殺処分の補償金を支給し、支援する策も打ち出しています。
韓国政府は、現在の7,000ウォン台から1,000ウォン下げることを目論んでいます。もちろん、それでもまだ例年よりずいぶん高いのですが、それでも断固として進めないといけません。
まさに「韓国政府必死だな」ですが、インフレ圧も高まっていますから、このまま「1.92倍になりましたー!」などという話を放置するわけにはいかないのです。
(吉田ハンチング@dcp)