「南からの電話に出ることにする」金正恩総書記が表明

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2021年09月29日、北朝鮮の金正恩総書記が「社会主義建設の新たな発展のための当面の闘争方向について」という施政演説を行い、これが09月30日『朝鮮中央通信』に掲載されました。

この中で、例の「南北朝鮮間の通信ライン」について言及。「10月初めから復旧することにした」と述べました。

つまり、電話に出ることにしたのです。

以下に演説の中で南北関係について述べた部分を引用します。

(前略)
金正恩総書記は、依然として不安で重大な梗塞局面から脱していない現在の北南関係と朝鮮半島の情勢について概括評価し、現在の段階での対南政策を宣明した。

現在、南朝鮮でわが共和国を「けん制」するという口実の下、各種の軍事演習と武力増強策動が露骨に行われており、われわれを刺激し、時を構わず言い掛かりをつける不純な言動を引き続き行っていると述べた。

南朝鮮当局が引き続きアメリカ合衆国に追随して国際共助だけを唱え、外国に出て外部の支持と協力を要求することにのみ汲々としていると述べ、先日、南朝鮮が提案した終戦宣言問題を論じるなら、北南間の不信と対決の火種となっている要因をそのまま置いては終戦を宣言するとしても敵対的な行為が続くであろうし、それによって予想しなかったいろいろな衝突が再発しかねず、全同胞と国際社会に懸念だけを与えるようになるであろうと述べた。

終戦の宣言に先立って相手に対する尊重が保障され、他方に対する偏見的な視覚と不公正な二重的な態度、敵視観点と政策から先に撤回されなければならないというのがわれわれが引き続き明らかにしている不変の要求であり、これは北南関係を収拾し、今後の明るい前途を開くためにも先決されなければならない重大課題であると明言した。

北南関係悪化の原因を知りながら顔を背けて放置したし、何の変化も見せない南朝鮮当局の態度を指摘し、今、北南関係は現在の冷却関係を解消し、和解と協力の道へ進むか、そうでなければ対決の悪循環の中で引き続き分裂の苦痛をなめるかという深刻な選択の別れ道に置かれていると述べ、北南関係を根本的に解決する上で提起される原則的問題を明らかにした。

南朝鮮当局はわが共和国に対する対決的な姿勢と常習的な態度から変わらなければならず、言葉ではなく実践で民族自主の立場を堅持し、根本的な問題から解決しようとする姿勢で北南関係に対し、北南宣言を重んじて誠実に履行するのが重要であるとことに言及した。

最近、米国と南朝鮮が度を超える憂慮すべき武力増強、同盟軍事活動を繰り広げながら朝鮮半島周辺の安定と均衡を破壊し、北南間にいっそう複雑な衝突の危険を引き起こしていることについて注視していると述べ、米国と南朝鮮の強盗さながらの論理に立ち向かってこれを強力に糾弾し、このような危険な流れを抑止するわれわれの不動の立場を徹頭徹尾堅持し、必要な全ての強力な対策を立てていくべきだと強調した。

金正恩総書記は、北南関係が回復され、新しい段階へ発展していくか、でなければ引き続き今のような悪化状態が持続するかは南朝鮮当局の態度いかんにかかっているということについて再度明白に想起させると述べ、われわれには南朝鮮に挑発する目的も、理由もなく、危害を加える考えがない。南朝鮮は北朝鮮の挑発を抑止しなければならないという妄想と甚だしい危機意識、被害意識から早く脱しなければならないと指摘した。

金正恩総書記は、梗塞している現在の北南関係が一日も早く回復され、朝鮮半島に恒久平和が訪れることを望む全民族の期待と念願を実現するための努力の一環として、いったん10月初めから関係悪化で断絶させた北南通信連絡線を再び復元するという意思を表明した。
(後略)

⇒参照・引用元:『わが民族同士』「金正恩総書記が歴史的な施政演説「社会主義建設の新たな発展のための当面の闘争方向について」を行う」

というわけで、北朝鮮は10月初めから電話に出てくれるようです。韓国文在寅大統領にとってはほっとひと息というところでしょう。この北朝鮮の軟化が「裏金で買ったもの」でないといいのですが。

任期末期の文政権は、南北首脳会談を実現するためなら恐らくなんでもするでしょうから韓国民の皆さんのみならず、周辺国は注意が必要です。もし南朝鮮から裏金でも渡っていたら、かつてと同じく、そのお金で核開発を進めるかもしれないのですから。

(吉田ハンチング@dcp)

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