【韓国の外貨準備】債券が86.2%を占める!謎の証券類の構成比

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韓国外貨準備について、最も謎なのはSecurities(証券類)の内訳といわれます。ネット上では「ジャンク債がほとんどでいざというときに役に立たない」などといわれています。アメリカ合衆国財務省が毎月「合衆国公債のメインの保有者とその金額」を公表しているので、合衆国公債の保有金額は分かるのですが、それ以外は具体的に何なのか不明です。

2020年08月28日『韓国銀行』外資運用ウォン運用企画チームのユン・チャンジュン次長の講演によれば、韓国の外貨準備高の構成は以下のようになります。『韓国銀行』公式サイトから図を引用し、日本語訳を付けました。


※データ・図引用元:『韓国銀行』公式サイト

預金:5.1%
政府債:44.5%
政府機関債:15.8%
資産担保証券:12.5%
社債:13.4%
株式:8.7%

これによると、94.9%がSecurities(証券類)で、そのうち株式投資が「8.7%」ですので、韓国の外貨準備の「86.2%」は債券の形で保有していることになります。「資産担保証券」については、ユン次長は「すなわちMBS」とも語っていますので、不動産担保証券、いわゆる「モーゲージ債」がほとんどだと思われます。

これは2019年のデータとしています。2019年末時点で、韓国の外貨準備高は、

Deposits(預金):129億ドル
Securities(証券類):3,850億ドル
小計:3,979億ドル
(いつものSDR’sなどを除いた外貨準備高)

この「3,979億ドル」の「5.1%」が「129億ドル」になるかというと……なりません。

3,979億ドル × 5.1% = 202.9億ドル

『韓国銀行』の公式発表より約74億ドルも多くなります

『韓国銀行』の公式発表が正しいのであれば、Deposits(預金)の割合は「3.2%」でないとならないのですが。

それはともかく、もしこの構成比が正しいとして、また政府債といってもブラジル国債とかアルゼンチン国債ではないし、資産担保証券も「エージェンシーMBS」(元利保証が付きます)であり、すぐに飛びそうな企業の社債ではないなら、(程度によりますけれども)「ジャンク債」とはいえないことになります。

むしろ問題なのは『韓国銀行』と政府のオペレーションではないでしょうか。かつてのように市中銀行に貸し出してないのかや資産を担保に投機を行っていないか、さらには評価損をきちんと計上しているのか、などです。

これらがきちんと行われていないのであれば、外貨準備高「4,265億ドル」(2020年10月末時点『韓国銀行』公表)を信用することはできません。かつてのように「うそでした」となります。

『韓国銀行』自身で告白することはないでしょうから、やはりまた韓国がドボンになって第三者が監査に入る以外に公になることはないかもしれません。

(柏ケミカル@dcp)

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