韓国の政局が混乱しており、保守寄り勢力 vs 左派・進歩系の戦いが可視化されている状況です。
もっとも「左派・進歩系にとって都合の悪いこと」はいまだにあまり報道されてはおらず、これが表に出て広く国民が知るところになれば、「このままでいいのか」と危機感も高まるはずなのですが、なぜかそうはならないのが韓国という国です。
テレビなんかはさっぱりアテにはなりませんが、それでもSNSやYouTubeなどで発信する人は無数にいるので、その気になれば、情報は幾らでも集めることができるはずです。
「知らない」のは悪いことではありませんが、「知ろうとしないこと」は悪いことです。
政局の混乱に陥ってる韓国ですが、政争をやっている場合ではない――というのが本当のところです。
最大野党『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)代表は、「次の大統領はオレだ(それで監獄に行かなくて済む)」と考えているかもしれませんが、自分が大統領になったとき、経済が二進も三進もいかなくなっていたら、どうするのでしょうか。
韓国の経済低迷は非常戒厳のせいではない!
Money1でもご紹介しているとおり、韓国はゼロ成長に向かっています。以下は、韓国の実質GDP成長率の4半期ごとの推移です(対前記の増減:データ出典は『韓国銀行』)。
上掲のとおり、GDP成長率は急制動がかかりました。これを見るだけでも「政争なんかやってる場合じゃないだろ」と思われるでしょう。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の非常戒厳宣布のせいで――という人がいますが、違います。
それは12月だけの話(非常戒厳宣布は12月03日)であって、第3四半期からGDP成長率は(対前期比)で急激に下がっているのです。これを戒厳事態のせいだ――とはいえません。
支出項目別に見ると以下のようになります。
建設投資が大きく対前期比でマイナスになっており、これが経済成長に大きなブレーキを掛けているのです。
李在明(イ・ジェミョン)さんは、自分が監獄に行かなくて済むために大統領になりたいのかもしれませんが、経済を立て直す自信など本当にあるのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)