韓国で年末から弩級のインフレが来るという予測があり、ホンマかいなという疑う向きもあったのですが……。
2021年11月19日、『韓国銀行』が「10月の生産者物価指数」を公表したのですが、その予測を裏付けるものとなっています(以下がプレスリリース)。
生産者物価というのは、(例外はありますが)概ね「卸売物価」のことを指しています。つまり、これが上がるということは1~3カ月のタイムラグはあるものの、確実に消費者物価も上昇するのです。
↑下のグラフは、青い棒グラフが生産者物価指数の「対前月比の増減(左軸)」、赤い折れ線が「対前年同期比の増減(右軸)」です。10月の生産者物価指数は前月比0.8%上昇、前年同月比8.9%上昇
ㅇ食料品およびエネルギー以外の指数は前月比0.6%上昇、前年同月比8.1%上昇
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「 2021年10月生産者物価指数」
生産者物価指数が対前年同期比で8.9%も上昇しています。上掲グラフでも分かるとおりうなぎ登りで、この上昇幅は2008年10月以降13年ぶりの最高値です。
対前年同期比の上昇幅
4~6月:6%台の上昇
7~9月:7%台の上昇
10月:8.9%上昇
4~6月:6%台の上昇
7~9月:7%台の上昇
10月:8.9%上昇
2015年を100とすると、2021年10月は「112.21」に達しています。
生産者物価指数がここまで上昇するのは、原料価格の高騰が主な原因です。
例えば、石油製品は「前月比:12.6%上昇」「対前年同月比:85.6%上昇」。
石炭の国際価格は「2021年01月:102ドル/トン」が「2021年11月:399ドル/トン」に上昇しました。
というわけで、韓国では間もなく消費者物価も大きく上昇します。スタグフレーション懸念が強くなりました。
(吉田ハンチング@dcp)