韓国では来る2022年05月10日、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが新大統領に就任します。
尹錫悦(ユン・ソギョル)さん、また所属する『国民の力』は選挙戦の最中からコロナ禍(また政府の時短営業要請など)によって経済的に困窮した小商工人、自営業の皆さんの損失を補てんする――と約束しました。
その補てん規模は、50~54兆ウォン(約4.9~5.3兆円)と幅があったわけですが、現在では「50兆ウォン」(約4.9兆円)と目されています。
この50兆ウォンは、韓国政府の(支出)予算がざっくり600兆ウォン(約58.8兆ウォン)ですから、予算比で「8.3%」にもなります。
もちろん、こんな巨額の補正を行う予算は組んでいませんし、財源もありません。
2022年03月17日に韓国企画財政部が公表した「月刊財政動向及び問題03月号」にある以下の表組をご覧ください。
赤枠で囲んだのが2022年の予算部分
総収入:553.6兆ウォン
総支出:607.7兆ウォン
統合財政収支:-54.1兆ウォン
管理財政収支:-94.1兆ウォン
ご注目いただきたいのは、赤枠で囲んだ2022年の本予算部分です。
単純に総収入から総支出を引いた「統合財政収支」が「-54.1兆ウォン」ですでに赤字。国民年金など社会保障基金の収支も足し込んだ「管理財政収支」は「-94.1兆ウォン」の大赤字です。
これには、先に通過した第1次補正予算16兆9,000億ウォン(約1.7兆円)の支出は入っていません。
これに尹錫悦(ユン・ソギョル)新大統領の公約である「50兆ウォン」(約4.9兆円)のばらまきが追加されるのです。
つまり計「66.9兆ウォン」(約6.6兆円)の支出が加算されます。
単純計算で、
(約-11.9兆円)
・管理財政収支:-94.1兆ウォン ⇒ -161.0兆ウォン
(約-15.8兆円)
まで韓国政府の赤字は膨らみます。
これは韓国政府始まって以来最大の赤字金額になります。また、財源はないので、ほとんどを赤字国債の発行で賄(まかな)うことになるでしょう。
尹政権はひどい財政赤字で船出することになりそうです。
(吉田ハンチング@dcp)