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韓国の新政権も「処理水問題で日本を非難する」予定。韓国は法治国家か情治国家か

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親米派で、必然的に日本との関係の改善せざるを得ない尹錫悦(ユン・ソギョル)次期政権ですが、「原発処理水」問題は非常に厄介なものとなります。

科学的には日本の主張が正しく、処理された水を海洋放出することは理にかなっています。また、国際機関『IEEA』も認めています。

先にご紹介したとおり、2021年04月26日、『韓国原子力学会』は科学的には日本の主張が正しいことを認めた文書を出しています(以下の過去記事を参照ください)。

【全文紹介】韓国『原子力学会』が立場表明!返す刀で韓国政府・マスコミをディスる内容だった
各メディアで「日本に謝罪要求」とばかり取り上げられていますが、実は「韓国政府・マスコミ」をディスった内容の非常に興味深い文書なのです。日本の福島原発処理水の海洋への放流決定について、韓国がかまびすしい状況になっております。2021年04月2...

重要なポイントだけ抜き出せば以下のようになります(面倒くさい方は飛ばしていただいても大丈夫です/要は科学的に問題ないと言っています)。

우리학회는후쿠시마원전오염처리수방류에대한영향을분석하였다. 일본은오염수를2차례정화하여30~40년에걸쳐조금씩방류한다는계획이지만, 우리학회는오염수를재정화하지않고현재저장상태그대로전량을1년동안바다로방류한다고매우보수적으로가정하여평가하였다. 이오염수가우리나라해역에도달하는시간과바닷물에의한희석효과등으로인해, 우리국민이받는방사선피폭선량 3.5×10-9mSv/yr로예측되었다. 이는일반인에대한선량한도인 1mSv/yr의약3억분의1로, 무시할만한수준이다. 이분석은일본측의공개데이터에근거한것으로서추후검증이필요하지만, 매우보수적인가정하에서도방사선영향은미미한것으로평가되었다

協会は、福島原発の汚染処理水の放流の影響を分析した。

日本は汚染水を2回精製して、30~40年にかけて少しずつ放流する計画であるが、協会は、汚染水を精製せずに現在保存状態のまま全量を1年間、海に放流すると非常に保守的に想定して評価した。

放流水が韓国海域にも達するのにかかる時間と海水による希釈効果などにより、韓国民が受ける放射線の被ばく線量は3.5×10のマイナス9乗マイクロシーベルト/年と予測された。

これは一般人の線量限度である1マイクロシーベルト/年の3億分の1であり、無視できるレベルである。

この分析は、日本側の公開データに基づくものであって、今後の検証が必要だが、非常に保守的に考慮しても放射線の影響は微々たるものと評価される。

⇒参照・引用元:『韓国原子力学会』公式サイト「福島原発の汚染処理水放流についての『原子力学会』の立場」

しかし、韓国政府はこの『韓国原子力学会』の文書をなかったことにして、日本を不当に非難し続けているのです。また、韓国民が全く科学的でない韓国政府を支持しています。

ですので、尹政権が処理水問題で日本の主張を容れ、海洋放出を認めてしまうと、韓国民から圧倒的な非難を浴びることになるでしょう。

そのため、尹政権が、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領がこの問題をどのように処理するのが注目されます。

要は科学的か、情に流されるのか――が問われるわけです。

さらにいえば、韓国は法治国家なのか、情治国家なのかが問われる試金石といってもいいでしょう。

2022年03月29日、韓国メディア『中央日報』が、尹政権になっても現在の文政権の主張「日本の処理水放出に反対」を継承する見込みだという記事を出しました。

尹政権は「日本を強力に非難する態度」を継承するか?

『中央日報』の記事から一部を以下に引用します。

29日、政府と「大統領職引き継ぎ委員会」などによると、海洋水産部は去る25日、引き継ぎ委員会への業務報告で尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領の水産分野での公約履行計画を比重に置いて報告した。

報告内容には、福島汚染水対応案も含まれていると伝えられる。

(中略)

現在、政府は福島県付近の日本海域で捕獲された水産物の輸入を全面禁止している。

政府は昨年、日本が汚染水放出計画を発表すると、「最近接国である韓国政府となんらかの事前協議と了解なしに一方的に推進されていることについて再び深く遺憾を表明する」とし「日本は海洋環境と国民安全のために加え、太平洋沿岸局など国際社会が懸念している一方的な汚染水放流の推進を直ちに中断せよ」と指摘した。

引き継ぎ委員会関係者は「日本産水産物の輸入など、福島汚染水の放出関連内容を報告された」とし「現政府の政策を下に、今後の政府の政策方向を検討を始めた」と明らかにした。

尹当選者は候補当時「国民が水産物を安心して消費できるようにしなければならない」と公約した。

先に外交部も引き継ぎ委員会側に対日外交政策の方向を伝えた。

政府関係者は「次期政府で過去の歴史、輸出規制、韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)問題など対日関係が改善される見通しがあるが、福島汚染水問題だけは国民的懸念が大きい事案であるだけに政府基調の変化がないだろう」とし「現政府が出した遺憾表明のレベルや表現に違いはあるかもしれないが、政府の立場は同じだ」と伝えた。
(後略)

⇒参照・引用元:『中央日報』「[단독] ‘日원전 오염수’ 강력대응…尹인수위, 文정부 기조 유지」

『中央日報』は引用した最後の段落、「福島汚染水問題だけは国民的懸念が大きい事案であるだけに政府基調の変化がないだろう」をもって、「次期韓国政府でも日本の処理水放出には強力には反対するだろう」としているのですが、この発言者は現政府の関係者です。

もちろん、「尹政権が放出に対して強力に反対」しないと韓国民から猛烈に批判されるでしょうが、果たして尹政権は日本に強力な非難を行うでしょうか。

(情治国家な韓国のことなので)行ってもなんの不思議もないのですが、尹次期大統領が述べたのは「国民が水産物を安心して消費できるようにしなければならない」です。

上掲のとおり、科学的には韓国で取れる水産物に対しては影響は「3.5×10のマイナス9乗マイクロシーベルト/年」で、ほぼないに等しいのです。

ですから、尹大統領が「科学的な根拠に従ってなんら心配はない」と国民を納得させることができれば、一応公約を果たしたことになります。

尹新大統領がこの「処理水問題」で日本にどのような態度を示すのかにご注目ください。

科学的に誤った認識の下に日本を強力に非難するのであれば、「そこまでの人だった」「やっぱり韓国は変わらない」と日本人も納得することでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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