2022年06月01日に行われた韓国全国統一地方選挙で椿事が起こりました。
2019年に、「自分が通う仁憲高校では反日教育、反日行為が生徒に強制されてきた」と暴露した崔仁鎬(チェ・インホ)さんが、『国民の力』からソウル冠岳区議会議員に立候補。
見事に当選しました。若干20歳ながら区議の誕生です。
「反日・親北」教育の強要に反対して声を上げる
崔仁鎬(チェ・インホ)さんは仁憲高校3年生のとき、2019年10月に「一部の教師が反日思想を強要し、政治偏向教育を行ってきた」とし、記者会見を開いて告発を行いました。
この告発は韓国で大きな反響を巻き起こしました。日本でも注目されて、例えば『文藝春秋』が以下のように直接インタビューを行って記事にしています。
崔仁鎬(チェ・インホ)さんによれば、仁憲高校の一部教師は2019年10月17日に開催されたマラソン大会において、「安倍自民党は滅亡する!」「日本の経済侵略に反対する!」など反日スローガンを叫ぶことを強要したとのこと。
また、歴史の教師は「日本は敵で北朝鮮は友人」という考えの元に教育を行っているとのこと。これには韓国の『全教祖』という左派系教師の団体が大きな影響を及ぼしている――と指摘されています。
反日・親北思想の強要に反対した崔仁鎬(チェ・インホ)さんらは「仁憲高学生守護連合」を結成。2019年10月23日には「政治的に偏向した教育姿勢」を追求する記者会見を学校前で開催したのです。
学校を告発する証拠として、マラソン大会当日の動画をSNSにアップロードしたのですが、学校側はこれを「映っている生徒の一部の許可を得ないで公開した」と反発。崔仁鎬(チェ・インホ)さんらを懲戒処分にしました。
しかし、崔仁鎬(チェ・インホ)さんらも負けてはいません。措置処の無効を求めて訴訟を起こします。2020年10月にはこの訴訟で勝利しました。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領候補による抜擢
崔仁鎬(チェ・インホ)さんは、2021年11月、まだ大統領候補だった尹錫悦(ユン・ソギョル)さんから「『国民の力』中央選対本部青年本部養成平等特位首席副委員長」に抜擢されます(上掲写真はInstagramのスクリーンショット)。
これを機会に政治的な活動を本格化した崔仁鎬(チェ・インホ)さんは、今回の全国同時地方選挙でソウル冠岳区議会議員に立候補したというわけです。
韓国の被選挙権は「18歳から」と法改正されています※。このような若者が選挙で当選して政界に身を投じるのは韓国にとってもいいことでしょう。
今回の全国同時地方選挙では、『国民の力』から立候補した『梨花女子大学』に通う千昇娥(チョン・スンアさん(19歳!)が当選しています。チョンさんは韓国史上初の10代の議員です。
日本では被選挙権は以下のようになっており、法律上10代の議員はあり得ません。
備えていなければならない条件 衆議院議員 日本国民で満25歳以上であること。 参議院議員 日本国民で満30歳以上であること。 都道府県知事 日本国民で満30歳以上であること。 都道府県議会議員 日本国民で満25歳以上であること。
その都道府県議会議員の選挙権を持っていること。市区町村長 日本国民で満25歳以上であること。 市区町村議会議員 日本国民で満25歳以上であること。
その市区町村議会議員の選挙権を持っていること。⇒参照・引用元:『日本国 総務省』公式サイト「選挙権と被選挙権」
日本に10代の議員が誕生する可能性が全くないのは、ちょっと残念な気もいたします。
※2021年12月31日の国会において「公職選挙法改正案」が可決。これによって「総選・地方選挙被選挙権年齢基準を満25歳から満18歳に下げる」ことになりました。高校3年生でも選挙日基準で誕生日が過ぎており、満18歳であれば総選挙と地方選挙に出馬が可能となりました。
(吉田ハンチング@dcp)