「ワシが討って出る」みたいな話になってきました。
先にご紹介した韓国の物流大乱の続きです。2022年06月07日に『全国民主労働組合総連盟』傘下で運送業者が加盟する貨物連帯本部がストライキに突入。
物流の根幹を担う運送業者のストライキなので、韓国の物流に大きな被害が出ています。
「安全運賃制」の継続や運送料の値上げなどを求めたものですが、ストライキは拡大して10日(金)には運送業を営む自営業者の皆さん約7,800人が集会を開催。
なんとか事態を収拾したい韓国政府との話し合いの道筋はついていません。
その上、一部ストライキ参加者がストライキに参加していない物流業者の運送を妨げるといった行動に出ています。
というのは、ストライキに業を煮やした一部の企業は「もういい、自分で運ぶ」という動きに出ているのです。
これをやられると自分たちの要求が通りにくくなるので、一部のストライキ参加者が妨害しているいうわけです。
『起亜自動車』の「自分でできるもん」
物流の混乱はひどいもので、例えば、最大手鉄鋼メーカー『ポスコ』では1日の生産量1万5,000トンの鉄鋼製品がすでに4日分積み上がっています。
面白いのは『起亜自動車』で、自動車を運搬するトレーラーがストライキで来ないので、「もういい、自分たちで運ぶ」と、スト翌日の08日から1台ずつ運転して出荷場まで持って行っています。
『起亜自動車』の光州工場から平東山団出荷場まで12キロの道のりです。韓国メディアの報道によれば、事務職や協力会社の職員が出張っての輸送とのこと。
韓国紙は「06月08~10日で3,000台を移動した」と報じています。
輸出用の車両にはナンバープレートがないので、本来であれば公道を走れないのですが、臨時運行許可証の発行を受けて走行しています(国内用は臨時のナンバープレートを付けて走行)。
蔚山警察が新編部隊を投入する!
一方の警察側も動き出しています。
ストライキ参加者による、運送遮断は明らかに違法行為ですので、例えば蔚山警察庁は、2022年06月11日に「蔚山石油化学団地と蔚山新港の間で物流運送を妨げる行為に効果的に対応するため、『物流輸送特別保護チーム』を運営する」と明らかにしました。
ついに、警察もタスクフォースを投入です。
現場が大混乱のドタバタですが、なんだか楽しそうにも見えませんか。
(吉田ハンチング@dcp)