2022年07月01日、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領はNATO首脳会議から帰国しました。韓国がアメリカ合衆国寄りの立場を鮮明にしたことで、中国は怒っていらっしゃるようです。
同日の中国外交部の定例会見で、あの趙立堅報道官が、韓国と中国の経済的な結びつきを例に出して韓国を牽制しました。
中国外交部の出したプレスリリースから一部を以下に引用します。
会議終了後、記者からの質問:
報道によると、韓国大統領府の崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官は29日、NATO首脳会議に尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領と同行した際、メディアに対し「中国を通じて韓国の輸出が経済的に豊かになる時代は終わりつつあり、韓国経済の発展のためには欧州との協力を強化することが必要」と述べたといいます。このため、韓国内では「脱中国」論に対する反発と懸念が巻き起こっています。 これに対して、中国はどのようにコメントしますか。
趙立堅:
29日に行われた崔相穆(チェ・サンモク)のマスコミ向けブリーフィングの内容、そしてその内容が中国や韓国で注目され、反応されていることに注目している。データをお伝えしたいと思います。
中国の統計によると、疫病の流行と世界経済の強い下押し圧力がありましたが、昨年、中国と韓国の二国間貿易は前年比26.9%増の3,623億5000万ドルとなり、米韓、日韓、欧韓の貿易額の合計を上回り、過去最高を記録しました。
このうち、韓国は中国に2,134億9千万ドルを輸出し、中国から1,488億6千万ドルを輸入しており、646億3千万ドルの黒字となっている。
貿易だけでなく、中国と韓国の相互投資も1,000億ドル以上蓄積されている。
また、両国の中央銀行は、4,000億元規模の現地通貨スワップ協定に調印している。
この数字は、中国と韓国が「私たちにはあなたがいて、あなたには私たちがいる」という高度な経済的一体化を実現していることを十分に示しています。
中韓経済貿易協力の急速な発展の根本的な原動力は、市場の成果である互恵とウィンウィンにあることを強調したいと思います。
中国は韓国側と協力し、両国民の向上のために経済貿易協力を積極的に展開することを望んでいる。
趙立堅報道官は「韓国は中国から十分もうけているじゃないか」と述べているのですが、先にご紹介したとおり、その雲行きが怪しくなってきたので、崔相穆(チェ・サンモク)経済主席秘書は「脱中国」と言い出しているのです。
焦点は、やはり韓国の覚悟です。
本当に自由主義陣営側に立つ覚悟があるのか、中国から経済制裁を受けたときに「受けて立つのか」です。それができなければ、韓国はやがて中国に飲み込まれてしまうでしょう。恐らく尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は最後のチャンスなのです。
(吉田ハンチング@dcp)