韓国の検察総長がようやく指名されました、
尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は、前文在寅政権が決めた人事と体制をひっくり返し、検察庁の再配置、戦力集中が行いました。
これは、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領と、尹大統領の秘蔵っ子である韓東勳(ハン・ドンフン)法務部長官のラインによって進められました。
しかし、これにはメディアからも「検察総長」を決めずに、師匠-弟子の直通ラインで人事を決めているという批判がありました。
これまで検察のTopたる検察総長が不在だったのです。
しかし、やっと検察総長が指名されました。尹政権の初代検察総長になるのは、李沅石(イ・ウォンソク)さんです。
そもそも李沅石(イ・ウォンソク)さんは、これまで検察総長職務代理を努めてきました。その労に報いたという面があるかもしれません。
これで李沅石(イ・ウォンソク)さんは、晴れて「職務代理」が取れて、本当の検察総長になることになりました(まだ国会での人事聴聞会がありますが)。
この李沅石(イ・ウォンソク)さんは、司法研修院第27期。尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが第23期ですので、4年後輩、法務部長官の韓東勳(ハン・ドンフン)さんが第27期ですから同期ということになります。
メディアはがっかりするかもしれませんが、李沅石(イ・ウォンソク)さんは「尹錫悦師団」と呼ばれるメンバーのうちの一人で、尹さんの側近中の側近です。
尹錫悦(ユン・ソギョル)さんとは同じ案件を共に捜査した経験を持っています。
前文在寅大統領時代には、尹師団が「検察大虐殺」と呼ばれる左遷の嵐に見舞われましたが、李沅石(イ・ウォンソク)さんもその渦中に遭って飛ばされた一人でもあります。
大検察庁企画調整部長だったのに水原高等検察次長に左遷されたのです。韓東勳(ハン・ドンフン)さんのように4回も左遷されるという目には遭いませんでしたが、てひどい降格人事にあったのは確かです。
尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが大統領に選出され、すぐに秘蔵っ子である韓東勳(ハン・ドンフン)さんを法務部長官に指名。その後、大虐殺に遭った尹師団の検事たちは続々と中央に戻り、文在寅政権で甘い汁を吸った検事たちはあっという間にすっ飛ばされました。
李沅石(イ・ウォンソク)さんも検察総長職務代行として、韓東勳(ハン・ドンフン)長官と共にブレーンとして尹さんの側にあり続けました。
今回の指名によって、晴れて検察総長の座に就くことになったのですが、非常に手堅い人事を行ったことになります。
読者の皆さまもご存知のとおり、韓国の検察は非常に強い力を持っています。
それを奪うため、自分たちが捕まらないために、前文政権は「検察から完全に捜査権を奪う法律」を通したのですが、韓東勳(ハン・ドンフン)長官がこれを無力化しようと懸命の努力を続けています。
そんな中、万が一にも背中から撃つような人物は検察総長に据えるわけにはいきません。中身がよく分からない人物を検察総長にするわけにもいきませんから、李沅石(イ・ウォンソク)さんの指名となったと推測できます。
これで、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の下、法務部長官、検察総長のラインが埋まりました。
(吉田ハンチング@dcp)