ウォン安がまた急進しており、韓国経済への懸念が強まっています。資金流出が起こるのではないかというのが懸念の一つです。
実は08月は、外国人投資家は韓国株式市場に資金を流入させています。
2022年08月01~22日時点で「2兆5,000億ウォン」分の株式を購入しています。しかし、ウォン安が急進しているのでこの外国人投資家の資金投入に歯止めがかかるのではにのか、という心配が市場に起こっています。
つまり、ウォン安が進むと、ドル建てにしたときの金額が減ります。そのためウォン安が懸念されると、普通なら外国人投資家は韓国市場からお金を抜きます。株式を売却し、ドルに換えて出ていくのです。
外国人投資家がそのような動きをするのではないかという懸念が起こるのは無理のないことです。
外国人投資家の売買は韓国の株式市場に甚大な影響を与えます。
例えば、06月に外国人投資家は5兆5,816億ウォン規模の株式売却を行いましたが、このときKOSPIは「13.0%」下落しました。
ところが、2兆3,215億ウォンの株式買収を行った07月には、KOSPIは5.1%上げました。
Money1でも何度もご紹介していますが、KOSPIは外国人投資家が買い越すと上昇し、売り越すと下落する傾向があります。
「外国人投資家が帰ってきた」などと韓国メディアが記事を出すのはそのためです。
『韓国銀行』の公表した「International Investment Position」(対外資産負債残高:略称「IIP」)によれば、外国人投資家は2022年第2四半期には韓国株式市場から1,348億ドルも抜きました。
この悪夢が再び起こるかもしれないのです。
また、株式を売却して外国人投資家が逃げるときは、ウォン売りドル買いを行いますので、ウォン安がさらに進行します。これも韓国にとっては懸念の一つなのです。
08月は資金を入れてきた外国人投資家がここに来てどうするのか、要注目です。
(吉田ハンチング@dcp)