2022年09月06日、朝鮮半島南部に台風11号が上陸し、韓国を代表する鉄鋼メーカー『POSCO(ポスコ)』の浦項製鉄所の高炉が3基止まるという甚大な被害を受けました。
2022年第3四半期の業績の公示が出ましたが、以下のようになっています。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。2022年第3四半期
総売上:21.2兆ウォン(+2.9%)
営業利益:0.9兆ウォン(-71.0%)
当期純利益:0.6兆ウォン(-77.2%)2022年累計
総売上:65.5兆ウォン(+19.1%)
営業利益:5.3兆ウォン(-23.2%)
当期純利益:4.3兆ウォン(-23.2%)※( )内は前年同期比の増減
ご注目いただきたいのは、対前年同期比です。
第3四半期は営業利益が「-71.0%」、純利益は「-77.2」。純利益が約8割なくなりました。
まずいことに累計の業績の方も営業利益・当期純利益共に対前年同期比でマイナスに転落。
生産設備を回復させなければ業績はさらに悪化するものと見られます。
第3四半期の業績と共に『ポスコ』は以下のような公示を出しています。
生産設備はいまだ復旧しておらず、
第2圧延工場、第3・4線材工場、電気めっき鋼鈑工場
12月
第2冷延工場、ステンレス第2冷延工場、第2圧延工場、第2線材工場など
と主要工場が生産再開予定としています。つまり、台風被害からの回復は2022年いっぱいはかかりそうです。
2022年の『ポスコ』の業績だけではなく、『ポスコ』の生産する鋼材を利用する川下の企業、自動車産業、造船業などの業績にも影響を与えます。
また、韓国の主力輸出品目の中には鉄鋼も入っています。『ポスコ』が弱ると輸出も弱るのです。韓国政府としても『ポスコ』には一刻でも早く生産設備を回復してもらいたいでしょう。
「鉄は国家なり」とはよくいったものです。
(吉田ハンチング@dcp)