尹大統領「韓国の防衛産業を輸出主導型にするぞ!」防衛産業って内需主導でないとダメなのでは?

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Money1でもご紹介しているとおり、韓国では輸出が低迷して困った状況になっています。

通関ベースとはいえ貿易収支が赤字続きなので、資源価格の急騰・中間財の値上がりで輸入が減りませんから、なんとか輸出を増やすしかないのです。

なにせ貿易で大きな黒字を出さないと国が傾きます。

そこで尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領はじめ、企画財政部、産業通商資源部は緊急会議を何度も開催して「輸出増」の道筋をつけようと躍起です。

先にご紹介した「全ての機関が産業通商資源部のつもりで、全機関が力を合わせよう」という尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の言葉はその危機感の現れです。

ポーランドへの巨額兵器輸出が決まったので、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の目は防衛産業に注がれています。「原発と防衛産業を合わせて輸出だ」という言葉は防衛産業に対する期待を表明したものです。

2022年11月24日、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、例の「KF-21 ポラメ」を製造している『韓国航空宇宙産業』(略称「KAI」)を訪問。「防衛産業を輸出の新成長動力としたい」と一席ぶちました。

↑大統領室が公開した尹錫悦大統領が『KAI』を訪問した際の動画/YouTube『大統領室』チャンネル

この『KAI』訪問を報じた『NEWSIS』の記事から一部を以下に引用します。


↑サングラスをかけたちょっと格好いい尹錫悦大統領。

(前略)
尹大統領はこの日午前、慶南四川の『韓国航空宇宙産業』(KAI)を訪問し、航空機組立工場で「防衛産業輸出戦略会議」を開き、「歴代最大規模」防衛産業輸出成果を狙って、防衛産業を先端戦略産業として育成しようという政府の強力な意志を表明した。

会議には李昌鏞(イ・チャンヨン)産業部長官、シン・ボムチョル国防部次官、パク・ワンス慶南道知事をはじめとする政府・地方自治体関係者と各軍の主要職位者、防産業関係者など80人余りが参加した。

尹大統領は、「防衛産業は未来の新成長動力であり、先端産業を牽引する中枢」とし「技術覇権競争が深化する中、未来戦のゲームチェンジャー級の武器体系を開発できる技術競争力を確保し、防衛産業企業の研究・投資条件を改善し、防衛産業の構造を内需中心から輸出中心に転換し、自主的に成長できる生態系を構築しなければならない」と話した。
(後略)

⇒参照・引用元:『NEWSIS』「尹 “방산산업, 신성장 동력…수출 적극 지원”(종합)」

わざわざ『KAI』の航空機組み立て工場まで出向いて会議を行い、李昌鏞(イ・チャンヨン)産業通商資源部長官など主要関係者80人も集めて、「防衛産業を先端戦略産業として育成しよう」と語っています。

ご注目いただきたいのは「防衛産業の構造を内需中心から輸出中心に転換」と述べている点です。

防衛産業で内需ではなく輸出中心に回したりしたら、外国の需要を見誤ったときに大変なことになりそうなのですが大丈夫なのでしょうか。

ともかく、韓国は防衛産業による輸出も大きく伸ばして兵器も主力輸出品にしようとしています。うまくいくかどうかにご注目ください。

(吉田ハンチング@dcp)

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