史上最大を更新してドルが溶けました。
2022年12月30日、『韓国銀行』が「2022年第3四半期の外国為替当局の純取引」を公開しました。
以下をご覧ください。
□’22年第3四半期中に市場安定化のために外国為替当局が外国為替市場で実施した外国為替取引額
ㅇ外国為替純取引額:-175.43億ドル
この金額は買収から売却を引いたもので、純買収の金額を示しますので、マイナスということは売り越しで、つまりは「ウォン安阻止のために175億4,300万ドル溶かした」ということです(ドル売りウォン買いの超過)。
ドルウォンチャートで確認してみましょう(チャートは『Investing.com』より引用)。
上掲のとおり、2022年第3四半期は一気ウォン安が進行しました。
2022年07月01日の始値は「1ドル=1,288.05ウォン」で、09月30日の終値は「1ドル=1,439.96ウォン」と完全に通貨危機水準。
この3カ月で、ウォンは11.8%も安くなっています。完全に暴落といっていい下落幅で、これを食い止めるために韓国金融当局は史上最大規模のドル売りウォン買いを行ったと見られます。
2022年
第1四半期:83億1,100万ドル
第2四半期:154億900万ドル
第3四半期:175億4,300万ドル
小計:412億6,300万ドル
第1四半期:83億1,100万ドル
第2四半期:154億900万ドル
第3四半期:175億4,300万ドル
小計:412億6,300万ドル
合計すると、2022年は第3四半期までで412億6,300万ドルもの巨額をウォン安阻止で溶かしたことになります。
幸いなことに第4四半期はドル強が収まったので、そこまでドルを溶かすことはなかったでしょう。第4四半期が締まるのは2023年03月です。
(吉田ハンチング@dcp)