2023年09月12日の中国外交部の定例記者ブリーフィングで興味深いQ&Aがありました。
韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が中国の李強首相と会談した際に、北朝鮮の核を管理するために注文をつけたという件です。
『ロイター通信』記者:
韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は先週、李強首相と会談した際、北朝鮮の核とミサイルの脅威を抑えるために責任ある役割を果たすよう中国に求めたと述べた。両者は会談でこのことについて話したのか? 李首相はどう答えたのか?毛寧:
中韓両首脳は会談で朝鮮半島問題について話し合いました。中国は、半島南北の和解と協力を支持し、朝鮮半島の平和と安定の維持を提唱するという原則的な立場を改めて表明し、説得と会談の推進に引き続き取り組む意志を表明した。
北の金ちゃんファミリー三代目、金正恩総書記は、わざわざ陸路を使ってロシアのプーチン大統領を訪問。2023年09月13日にボストチヌイ宇宙基地において首脳会談を行いました。
ボストチヌイ宇宙基地で会談を行ったのは「ロケット」(ミサイル)に注目させるためです。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が、北朝鮮の核について「中国はもっと圧力をかけてくれ」と要請したかもしれませんが、中国は聞く耳を持たないと推測できます。ちょうどいい子分であり、自由主義陣営国とのバッファゾーンになるからです。
生かさぬように殺さぬようにできるだけ長く北朝鮮に延命してもらうのが中国にとっての利益です。
自由主義陣営国とまともに取り引きできなくなっているロシアとしても、北朝鮮は「枯れ木も山の賑わい」で、いてもらった方が助かります。
ただ、今回は世界史上珍しい、北朝鮮がロシアを助ける形になっています。北朝鮮は備蓄してきた腐れ砲弾を売るなどして外貨(ルーブルか人民元か)を稼げますし、穀物や燃料も入手できるでしょう。
今回のプーチン-金正恩会談で人工衛星や潜水艦の技術などがロシアから北朝鮮に渡るのでは?という推測も出ています。
ウクライナ戦争があったことで北朝鮮が延命する余地ができてしまいました。
気になるのは、岸田文雄が北朝鮮とネゴネゴやっている点です。日本が金をやる――なんて話になると、ますます北朝鮮は勢いづくでしょう。
北朝鮮対策はまず体制をいかに崩壊させるか、これこそが肝要です。
(吉田ハンチング@dcp)