韓国では2024年04月の総選挙をにらんで政争の真っ只中にあります。
与党『国民の力』は、勝利への期待を懸けて、非常対策委員会の委員長に法務部長官を務めた韓東勳(ハン・ドンフン)さんを据えました。Money1でもご紹介したとおり、韓東勳(ハン・ドンフン)委員長は「586世代、運動圏上がり」の左派・進歩系の人間を「既得権益層」と位置づけ、打倒を呼びかけました。
↑『国民の力』非常対策委員会の委員長に就任した韓東勳(ハン・ドンフン)さん(月亭方正似)
すぐに「積弊精算」をいいだす韓国のお家芸ともいえますが、非常に良いポイントを突きました。
韓国は、社会の隅々まで浸透した北朝鮮由来の主体思想派を追い出さなければ、自由民主主義陣営にとどまることはできません。今こそ、金大中(キム・デジュン)大統領に始まる北朝鮮にかぶれた輩を撤廃しなければならないのです。
「金ちゃんファミリーが残存する北朝鮮」との統一などという、できもしない夢を見るべきではないのです。
2024年01月06日、『朝鮮日報』は「奴隷制国家北朝鮮に毒された韓国『86世代』運動圏」というオピニオン記事を出しました。「奴隷制国家」というのは、なかなかに刺激的な表現ですが、根拠がないわけではありません。
今回は、その点についてご紹介します。
北朝鮮は「最悪の現代奴隷制が蔓延した国」である
オーストラリア・パースに拠点を置く、国際人権保護団体『Walk Free(ウォーク・フリー)』は、現代にも「奴隷制度」は存在すると主張します。
現代の奴隷制は目に見えないところに隠れており、世界のあらゆる場所で生活に深く関わっています。
毎日、人々は騙され、強要され、搾取的な状況に追い込まれ、拒むことも離れることもできません。私たちは毎日、隠された犠牲を認識することなく、搾取された製品を購入し、サービスを利用しています。
2021年には推定5000万人が現代奴隷制の中で生活しており、2016年から1000万人増加している。
⇒参照・引用元:『Walk Free』公式サイト「UNDERSTANDING THE SCALE OF MODERN SLAVERY」
――という認識を示し、その上で「あらゆる形態の現代の奴隷制度を終わらせること」を目標としています。
『Walk Free』が公表している指数に「Global Slavery Index(GSI)」があります。これはその国の人口1,000人当たり何人が「現代奴隷制」の中で生活しているのかを推計する指標。最新2023年版で「GSI」が最も悪い国――すなわち「現代奴隷制」が最も蔓延していると推計できる国――のTop10は以下のようになります。
GSIが最も悪い国Top10
第1位 北朝鮮……104.6/269万6,000人
第2位 エリトリア……90.3/32万人
第3位 モーリタニア……32.0/14万9,000人
第4位 サウジアラビア……21.3/74万人
第5位 トルコ……15.6/132万人
第6位 タジキスタン……14.0/13万3,000人
第7位 UAE……13.4/13万2,000人
第8位 ロシア……13.0/189万9,000人
第9位 アフガニスタン……13.0/50万5,000人
第10位 クエート……13.0/5万5,000人⇒参照・引用元:『Walk Free』公式サイト「UNDERSTANDING THE SCALE OF MODERN SLAVERY」
GSIが最悪なのは北朝鮮で「104.6」。人口1,000人当たり104.6人が現代奴隷制の生活を送っているとされ、「269万6,000人」が現代版奴隷と推計される――としています。
上掲のとおり、Top10の国々の中でも「GSI:104.6」というのは突出した数字ですが、それで済んでいるのか?という疑問があります。北朝鮮というのは、現在にまで残った中世王朝国家のようなもので、いまだに国民は奴隷制の中にあるといっても過言ではないでしょう。
結論としては『朝鮮日報』と同じです。
↑2024年01月06日、金大中(キム・デジュン)100周年記念事業に集まった、文在寅さんなど。こういう人たちが打倒されるべき対象です。
北朝鮮を崇めるような「586世代、運動圏上がり」の人たちの主張は間違っています。今こそ韓国は、政治圏・権力中枢にいる北朝鮮に毒された人たちを取り除くべきなのです。
(吉田ハンチング@dcp)