先にご紹介したことがある、放送通信委員会の委員長だった李真淑(イ・ジンスク)さんが逮捕され、すぐに釈放される――という事件がありました。
『共に民主党』の暴走を象徴する出来事で、韓国がいかに駄目な国に堕ちているのかを如実に示しています。
李真淑を逮捕するという暴挙!
まず本件に前提として、大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんと、与党『共に民主党』にとって、李真淑(イ・ジンスク)さんは不倶戴天の敵だったことを理解する必要があります。
この方はもともと女闘士というべき存在で、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が「左派・進歩系に牛耳られているメディア」に制動をかけるために、放送通信委員会の委員長に抜擢されました。
日本人には縁遠い話ですが、『MBC』などの韓国メディアは左派・進歩系に偏った放送を続けています。
日本人にも他人事ではなく、左傾化したメディアというのは視聴者を「お花畑脳」に変えようとするので、大変に危険なのです。
それを放置することも――です。
放送通信委員会の委員長として送り込まれた李真淑(イ・ジンスク)さんを排除すべく、国会で過半数を押さえた『共に民主党』が使ったのが「弾劾」です。
国会で李真淑(イ・ジンスク)さんの弾劾を可決し、驚くなかれ、就任わずか1日で、委員長を弾劾。
当然、李真淑(イ・ジンスク)さんは不当な措置として憲法裁判所に提訴。
憲法裁判所は李真淑(イ・ジンスク)さんの申し立てを認め、委員長に復職しました。
その後、例の「尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領による非常戒厳宣布」事件があって、大統領は左派・進歩系に引きずり降ろされてしまいました。
李在明(イ・ジェミョン)とその愉快な仲間たちが大統領と政権を握るという「生き地獄のような状況」が出現し、李真淑(イ・ジンスク)さんは後ろ盾も周囲の味方も失い、孤立無援の状況となりました。
しかし女闘士・李真淑(イ・ジンスク)さんは、負けることなく委員長で居続けました。
李在明(イ・ジェミョン)さんは姑息なことに、李真淑(イ・ジンスク)さんを国務会議から外すという措置をとりました。
李真淑(イ・ジンスク)さんに辞任しろと圧力をかけましたが、それも李真淑(イ・ジンスク)さんは折れず「絶対に辞めない。任期を全うする」と述べて抵抗。
どうしても李真淑(イ・ジンスク)さんを辞めさせたい李在明(イ・ジェミョン)と愉快な仲間たちは、放送通信委員会の代わりになる組織を作るという――無茶苦茶な荒業と実行。
放送通信委員会を廃止して、「放送メディア通信委員会」を作る法律改正を行ったのです。この無茶苦茶な措置によって、李真淑(イ・ジンスク)さんは委員長ではなくなりました。
――で、2025年10月02日、李真淑(イ・ジンスク)さんは警察によって自宅で逮捕されました。

警察を走狗に使った『共に民主党』の暴走ですが、こういうのを「キチ◯イに刃物(権力)」といいます。
李真淑「逮捕 ⇒ 釈放」の流れ
時系列にまとめると以下のようになります。
放送通信委員会(現行)を廃止し、放送メディア通信委員会に移行する法律が可決されました。
この法改正によって李真淑(イ・ジンスク)さんは同日、自動的に委員長職を失うことになりました。
10月02日
警察が李真淑さんを逮捕。
午後、ソウル市江南区・自宅付近で逮捕令状を執行。

永登浦警察署に護送。
警察は「李真淑(イ・ジンスク)さんが09月27日の出頭要請に応じなかったため、強制捜査で身柄を確保した」としました。
政治報復以外のなにものでもありません。
(今に始まったことではありませんが)韓国の警察は政権野党の思いのままに動かすことができるのです。
10月02日(逮捕直後)
李真淑(イ・ジンスク)さんが手錠を見せなら「李在明がやらせたのか」「鄭清来(チョン・チョンレ)がやらせたのか」などの発言を行いました。
10月03日
逮捕の適否・拘留令状の申請・審査処理
韓国警察・検察は、逮捕後48時間以内に拘留令状を請求するか釈放すべきという手続きを進める必要がある中、裁判所への審査に移行。
10月04日
裁判所が勾留決定を取り消し、釈放命令を下しました。
ソウル南部地裁が「逮捕・拘留手続きの違法性」などを理由に、勾留を取り消し、釈放を認める判断を示しました。
表現の自由制限の慎重判断、調査の進捗、争点の少なさ、李真淑(イ・ジンスク)さんも姿勢などを判断根拠としました。
10月04日 午後
裁判所の命令の約20分後、李真淑(イ・ジンスク)さんは警察署から釈放されました。

↑釈放された李真淑(イ・ジンスク)さん。
釈放後、李氏自身は「司法府が李在明政権の警察・検察がかけた手錠を外してくれた」「民主主義の希望を感じる」と発言しました。
――というわけで、韓国にはもはやまともな警察、検察はありません。裁判部はかろうじてまともな判断を下す余地を残していますが、それもいつまでもつか分かりません。
なにせ、大法院の院長である曺喜大(チョ・ヒデ)さんをもパージしようとしているくらいですので。
李真淑(イ・ジンスク)さんがどのような人なのかは、YouTube『隣国のおじさん』チャンネルが以下のようにまとめていますので、ぜひ視聴してみてください。
(吉田ハンチング@dcp)






