イランが韓国に販売した原油の代金「70億ドル」が、イランに支払われずに韓国の銀行で凍結されている問題。
先にご紹介したとおり、『イラン中央銀行』の公表によると「駐イラン韓国大使とイラン側の間で資金の移転に合意した」となっています。また、そこでは「上限、制限なし」となっていたので、70億ドルがすっかり返済されるのかと思いきや……。
韓国メディアでは「10億ドル」と報じられていますので、誰が決めたのだろうとペルシア語のイラン報道を当たってみると、確かに『IRNA』(Islamic Republic News Agency:イスラム共和国通信/国営イラン通信)でもその金額の記事を出しています。
記事タイトルは、
イランに対する韓国の10億ドルの債務返済が始まる
⇒参照・引用元:『IRNA』「پرداخت بدهی کره جنوبی به ایران با رقم یک میلیارد دلار آغاز میشود」
確かに「制限・上限なし」ではなく、まず10億ドルとしています。どのような交渉が行われたのか分かりませんが、どうも分割払いになったようです。
現在韓国は、送金にはアメリカ合衆国の許可が要るとして、資金移動がいつになるか態度をあいまいにしています。また、スイス銀行経由で送金を行うことをイラン・韓国間で合意したという話が出ていますが、果たしてどうなりますか。
70億ドルのうちまず10億ドル。本当にイランに着金するかどうかにご注目ください。
実は日本も本件には無縁ではありません。以下のように、『イラン中央銀行』は駐イラン日本大使を呼んで、イランの外貨資金を使えるようにするよう要請しているのです。
「日本にあるイランの資金を使ってコロナワクチンを購入することを申し出る」という表題になっており、日本大使は「ワクチンを購入しましょうか」と提案したようです。
(吉田ハンチング@dcp)