2021年12月17日、『韓国銀行』が「2021年11月の居住者外貨預金※動向」のデータを公表しました。なかなか興味深い結果です。
まず以下をご覧ください。
2021年11月
ドル:888.0億ドル(12.8億ドル増加)
円:51.2億ドル(0.7億ドル減少)
ユーロ:50.7億ドル(6.3億ドル増加)
人民元:21.2億ドル(3.6億ドル増加)
その他:19.2億ドル(0.5億ドル増加)
小計:1,030.2億ドル(約22.5億ドル増加)⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年11月居住者外貨預金動向」
ドルは対前月比「12.8億ドル」増加して「888.0億ドル」。ドル建ての外貨預金は最大規模に膨らみました。
円は減少していますが、ユーロ、人民元はそれぞれ「6.3億ドル」「3.6億ドル」の増加です。
ウォン安傾向が強いので、ドルを温存する動きが強まっています。で、外貨預金を増やしているのは……。
企業:845.2億ドル(25.6億ドル増加)
個人:185.0億ドル(3.1億ドル減少)
小計:1,030.2億ドル(22.5億ドル増加)⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年11月居住者外貨預金動向」
個人の外貨預金は「3.1億ドル」減少していますが、企業の外貨預金は「25.6億ドル」も増加しています。
企業からすれば、ウォン安が進んでからドルに両替すると損をしますのでドルを温存しておくに越したことはないのです。
『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)のパウエル議長が、「テーパリングを2倍の速度に増速して、2022年は3回の利上げだー」とやけくそのような叫び声を上げましたので、その影響を考慮せざるを得ません。
韓国企業の為替レート警戒の動きはさらに強まるのではないでしょうか。
※「居住者外貨預金」というのは、韓国人と韓国企業、韓国内に6カ月以上居住している外国人、韓国内に進出している外国企業などの国内外貨預金を指します。
(吉田ハンチング@dcp)