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韓国政府の負債は公表より100兆多い。わずか1年で負債を17%も増やしたのだ

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韓国政府負債は韓国政府が自分で述べているより「100兆ウォン」も多い――という報道が韓国メディア『毎日経済』に出ました。政府が簿外債務でも抱えていたのか、と楽しみに記事を拝読してみたのですが、これは、例の「国際基準で数字を比較していない」という件でした。

Money1では何度かご紹介していますが、政府負債とひと口に言っても、「D1」「D2」「D3」のどれを使います?なのです。

D1:中央政府と地方政府の負債を合わせたもの
D2:D1に非営利公共機関の負債を足したもの
D3:D2に非金融公企業の負債を足したもの

上掲のように区分されているのですが、韓国政府は「D1」を用いて金額と対GDP比率を言います。

しかし、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)や『OECD』(Organisation for Economic Co-operation and Developmentの略:経済協力開発機構)など国際機関が各国を比較するのに使うのは「D2」なのです。

国際比較にはD2を使うのを十分知りながらD1を用いているのですが、その理由はよく分かりません。邪推するなら、D2を使うと金額が膨らんで都合が悪いからではないでしょうか。

もし本当にそうなら非常にずるいです。「韓国の政府負債は『OECD』で比較しても低い方」などと主張するくせに、そこで用いる数字は負債金額が低くなる指標を使っているのですから。

で、以前この話をご紹介した際には、韓国政府から出ている数字がなぜか2019年のものしかなかったので、仕方なくそれを引きました。しかし、韓国政府から数字が出たのでやっと韓国メディアも記事を出せるようになったというわけです。

で結局、2020年はどうなったのかといいますと……以下です。

D1:846兆6,000億ウォン(約81.3兆円)
D2:945兆1,000億ウォン(約90.7兆円)
D3:1,280兆ウォン(約122.9兆円)

D2の対GDP比率:48.9%
(2019年から6.8%上昇

韓国政府がいう政府負債「D1」よりも「D2」は「98.5兆ウォン」(約9.5兆円)、ざっくり100兆ウォン多いという結果です。

これは韓国メディアの記事どおりです。

それも確かに見どころではあるのですが、2019~2020年でいくら負債が増えたのか注目ポイントです。

以下が増減になります。

2019年 ⇒ 2020年の増加額
D1:123兆4,000億ウォン17.1%増加)
D2:134兆4,000億ウォン16.6%増加)
D3:147兆4,000ウォン13.0%増加)

わずか1年で政府負債の金額を「17.1%」も増やしています。

無茶苦茶です。

恐ろしいのはこの負債増が2021年も止まらなかったという事実です。拡張財政でスーパー予算を組み、お金をばらまき続けました。

韓国政府から2021年のD1・D2・D3のデータが出るのは、また1年後になるでしょう。しかし、結果がひどいことになるのはもう目に見えています。

次期大統領はどうするつもりなのでしょうか。ちなみに李在明(イ・ジェミョン)さんが大統領になったらさらに政府負債の増加速度は増すと思われます。

李在明大統領は「全てに終わりを告げる者」なのかもしれません。

(吉田ハンチング@dcp)

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