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日本のお金持ちはお年寄りなの?

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日本の高齢者はお金持ちという話があります。日本の富裕層の大半が高齢者で、30歳代以下で富裕層はほとんどいないというレポートがあったりします。これは本当でしょうか?

日本で「富裕層」と呼ばれる人がどのくらいいて、その富裕層の人口分布はどのようになっているのかという詳細なデータは残念ながら見当たりません。しかし、その傍証は政府による調査からもうかがうことが可能です。

総務省統計局が調べた、家計調査(貯蓄・負債編)調査結果の通年の最新データ(平成24年平均結果)からデータを引いてご紹介します。

貯蓄現在高階級による世帯主の年齢(2人以上の世帯)

100万円未満……世帯主:50.4歳
100万円以上-200万円未満……世帯主:49.0歳
200万円以上-300万円未満……世帯主:50.6歳
300万円以上-400万円未満……世帯主:52.3歳
400万円以上-500万円未満……世帯主:53.3歳
500万円以上-600万円未満……世帯主:54.0歳
600万円以上-700万円未満……世帯主:55.7歳
700万円以上-800万円未満……世帯主:56.2歳
800万円以上-900万円未満……世帯主:56.4歳
900万円以上-1,000万円未満……世帯主:56.1歳
1,000万円以上-1,200万円未満……世帯主:58.6歳
1,200万円以上-1,400万円未満……世帯主:57.9歳
1,400万円以上-1,600万円未満……世帯主:59.9歳
1,600万円以上-1,800万円未満……世帯主:59.8歳
1,800万円以上-2,000万円未満……世帯主:60.6歳
2,000万円以上-2,500万円未満……世帯主:63.0歳
2,500万円以上-3,000万円未満……世帯主:63.0歳
3,000万円以上-4,000万円未満……世帯主:64.5歳
4,000万円以上……世帯主:66.3歳

単身者の世帯のデータは残念ながらありませんが、貯蓄額別に、その世帯主の平均年齢をピックアップすると上記のようになります。

貯蓄額が上がるにつれて、世帯主の平均年齢が上がっていっているのが分かりますね。4,000万円以上の貯蓄がある世帯の世帯主平均年齢が66.3歳というのは驚きではないでしょうか?

晩婚化が進んでおり、2人以上の世帯が形成される年齢が上がっているとはいえ、貯蓄額が多いのはやはり高齢者の世帯であるといってもよいでしょう。

また、年収別に世帯の貯蓄額を調査したデータもあります。

■年収別、金融機関にある貯蓄額、世帯主の年齢(2人以上の世帯)

年収200万円未満……貯蓄額:1,007万円/世帯主:66.7歳
年収200万円以上-250万円未満……貯蓄額:980万円/世帯主:64.0歳
年収250万円以上-300万円未満……貯蓄額:1,175万円/世帯主:64.7歳
年収300万円以上-350万円未満……貯蓄額:1,500万円/世帯主:64.2歳
年収350万円以上-400万円未満……貯蓄額:1,530万円/世帯主:62.8歳
年収400万円以上-450万円未満……貯蓄額:1,570万円/世帯主:58.8歳
年収450万円以上-500万円未満……貯蓄額:1,410万円/世帯主:56.1歳
年収500万円以上-550万円未満……貯蓄額:1,506万円/世帯主:53.3歳
年収550万円以上-600万円未満……貯蓄額:1,470万円/世帯主:53.3歳
年収600万円以上-650万円未満……貯蓄額:1,305万円/世帯主:52.0歳
年収650万円以上-700万円未満……貯蓄額:1,522万円/世帯主:52.4歳
年収700万円以上-750万円未満……貯蓄額:1,512万円/世帯主:51.2歳
年収750万円以上-800万円未満……貯蓄額:1,607万円/世帯主:51.6歳
年収800万円以上-900万円未満……貯蓄額:1,596万円/世帯主:52.6歳
年収900万円以上-1,000万円未満……貯蓄額:1,715万円/世帯主:52.5歳
年収1,000万円以上-1,250万円未満……貯蓄額:2,312万円/世帯主:53.8歳
年収1,250万円以上-1,500万円未満……貯蓄額:2,596万円/世帯主:56.2歳
年収1,500万円以上……貯蓄額:4,748万円/世帯主:57.9歳

年収を18のクラスに分けて、それぞれのクラスで、金融機関に持っている「貯蓄額」、その世帯の世帯主の年齢をピックアップしてみました。

年収200万円未満であっても金融機関に貯蓄が平均で(!)1,007万円あるのです。また、世帯主の平均年齢は66.7歳となっています。現在年収が少なくても、資産としてはそれくらいの金額を保有していることになります。

さらに、これを「勤労者・2人以上の世帯」のデータと比較してみましょう。

ちなみに総務省の定義によれば、「『勤労者世帯』とは、世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに雇用されている世帯をいう。ただし、世帯主が社長、取締役、理事など会社団体の役員である世帯は『勤労者以外の世帯』とする。」だそうです。

難しい言い回しですが、サラリーマンなど雇用されて働いてる世帯と考えればよいようです。

■年収別、金融機関にある貯蓄額、世帯主の年齢(勤労者・2人以上の世帯)

年収200万円未満……貯蓄額:319万円/世帯主:45.2歳
年収200万円以上-250万円未満……貯蓄額:547万円/世帯主:46.6歳
年収250万円以上-300万円未満……貯蓄額:438万円/世帯主:45.9歳
年収300万円以上-350万円未満……貯蓄額:720万円/世帯主:46.2歳
年収350万円以上-400万円未満……貯蓄額:652万円/世帯主:46.4歳
年収400万円以上-450万円未満……貯蓄額:751万円/世帯主:46.2歳
年収450万円以上-500万円未満……貯蓄額:752万円/世帯主:46.3歳
年収500万円以上-550万円未満……貯蓄額:892万円/世帯主:45.6歳
年収550万円以上-600万円未満……貯蓄額:958万円/世帯主:45.6歳
年収600万円以上-650万円未満……貯蓄額:1,003万円/世帯主:46.3歳
年収650万円以上-700万円未満……貯蓄額:1,229万円/世帯主:47.9歳
年収700万円以上-750万円未満……貯蓄額:1,208万円/世帯主:47.0歳
年収750万円以上-800万円未満……貯蓄額:1,267万円/世帯主:47.9歳
年収800万円以上-900万円未満……貯蓄額:1,314万円/世帯主:49.2歳
年収900万円以上-1,000万円未満……貯蓄額:1,452万円/世帯主:49.5歳
年収1,000万円以上-1,250万円未満……貯蓄額:1,943万円/世帯主:50.6歳
年収1,250万円以上-1,500万円未満……貯蓄額:2,139万円/世帯主:52.8歳
年収1,500万円以上……貯蓄額:3,771万円/世帯主:53.5歳

世帯主の平均年齢がぐっと下がり、また貯蓄額も下がったことがお分かりいただけるでしょう。やはり高齢者の皆さんの資産が平均金額を大きく押し上げているようで、つまり、より多くの資産をお持ちだということでしょう。

いかがだったでしょうか。保有資産は多ければ多いほど老後も安心というわけなので、ぜひ皆さんも資産形成に努力いたしましょう。

⇒データ出典:総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)調査結果

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