小ネタかもしれませんが興味深い話なのでご紹介します。
2022年05月13日、韓国の新政権Topによる「マクロ金融点検会議」が開催されました。
集まったメンバーは、
秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官
李昌鏞(イ・チャンヨン)『韓国銀行』総裁
崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官
チェ・ジェヨン『国際金融センター』院長
パク・ソクギル『JPモルガン』エコノミスト
チェ·ソクウォン『SK証券』知識サービス部門長
etc
です。韓国メディアの報道によれば、尹錫悦(ユン・ソギョル)新大統領は以下のように発言したとのこと。『中央日報』の記事から該当部分を引用します。
「コロナパンデミックの余波とグローバルサプライチェーンの支障、物価上昇と各国の通貨政策対応により金融外国為替市場の変動性が大きくなっており、貿易収支の赤字転換と実物経済の鈍化も懸念される状況」
「昨日、小商工人に対する完全な損失補償と民生安定のための追悼を編成したが、国民が実際に肌で感じる経済は非常に難しい。先制的に対応していかなければならないだろう」
「新しい政府は現場で答えを探し、民間の専門家たちと着実に意思疎通しながら、より良い政策が作れるように努力する」
「危なくなってきている」という尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の状況判断は全くそのとおりです。確かに韓国経済は危なくなってきました。この会議は「うちの経済は危なくないか、おい」というものだったわけです。
面白いのは会議場に貼られたスローガン。
だったそうです。
政治には正誤はあっても善悪はない
「尹錫悦新大統領は経済に疎いのでどうせダメだろう」なんて言う人がいますが、果たしてそうでしょうか。頭のいい、分かっている人を実際の指揮官に据えて任せればいいだけです(それが難しいのですが)。
「頭のいい怠け者を大将に」とはそういう意味です。大局的な判断を合理的に下し、有能な指揮官にでき得る限りのフリーハンドを与えることができれば、そうそう負けることはないでしょう。
尹錫悦さんが「頭のいい怠け者」の資質を持っており、人物眼が確かな大将ならいいわけです。そうであるかはまだ分かりませんけれども。
最悪なのは、文在寅前大統領のような「何も分かっていないくせになんでも自分で決めたがる大将」です。
このようなTopは合理的な判断を下しませんし、合理的な意見具申も通しません。その上、文大統領は左派にありがちな「政治に善悪を持ち込む」最低の姿勢でした。
何度も引きましたが、御大の名言どおり「政治には正誤は存在するが、善悪は存在しない。現実の要求より道徳が上位にたつことなど、あってはならない」のです。
文在寅という人はこれが理解できない大統領でした。
「最低賃金を1万ウォンに上げる」なども「これが善だ」という理念先行で押し切った結果、雇用が喪失しただけに終わりました。そのくせ失敗は認めず、最高の大統領だったと自画自賛して去っていったのです。
韓国という国は、あってはならない「道徳が現実の要求より上位に立った政治」が5年間行われ、ボロボロになったといえます。
まあ外国のことなので放っておけばいいのですが。
(柏ケミカル@dcp)