韓国では対中国貿易の行方が怪しくなっています。
これまで大きな黒字を稼いできたのですが、08月も赤字になると見込まれ、もし実現すれば4カ月連続の赤字という由々しき事態となります。
奇しくも2022年は韓国と中国は国交を樹立して30周年の記念の年ですが、貿易についてはターニングポイントの年になるかもしれません。
これまで韓国にとって中国は大の得意さま。最大の貿易相手国となって、これまで莫大な黒字を築きもうけてきました。
30年間にもうけた金額は「7,099億ドル」(約96兆6,387億円)と集計されています。しかし、赤字に転落すると今度は韓国が中国にお金を吐き出す側に回ります。
韓国メディアでも対中国貿易に暗雲が垂れ込めていることに対する記事が増えています。『ソウル経済』に出た記事から一部を引用すると、以下のような具合です。
30年間続いてきた対中国輸出好況が終わりを告げている。
中韓修交以後、初めて対中国貿易赤字が3カ月連続続いている上、中国の技術が高度化してこのような貿易赤字が固定化するという懸念まで出ている。
貿易協会などによると、中韓修交30年間、韓国が中国との貿易を通じて記録した累積貿易黒字は7,099億ドル(約933兆ウォン)に達する。
今のような貿易赤字がこの後も続くならば、過去30年間に中国から受け取った外貨を今後数十年間で、そっくりそのまま中国に吐き出さなければならない番だ。
中国は、巨大な自国の内需市場とグローバルルールに従わない一方的な経済政策で市場開放後、恐ろしく成長した。
専門家たちはこのような中国の追撃を振り払うための解決法として技術高度化を提示するが、現実は容易なことではない。
何より中国が国家主導経済成長モデルを基盤に主要産業で規模の経済確保後、先行国の市場シェアを奪っていく。
これはかつてわが国が見せてきた成長モデルを相当部分借用し、今のように重みを育てたという点で、以前と同じ戦略では格差を広げるのは容易ではないという指摘が出ている。
(後略)⇒参照・引用元:『ソウル経済』「반칙도 서슴지않는 ‘대륙굴기’에.. 한중수교 30년 흑자 다 토해내나[양철민의 경알못]」
中国がWTOに加盟しているにもかかわらず、グローバルルールに全く従わない不当な国であるのは確かです。WTO加盟時に約束したのに何一つ改善しておりません。
技術力が韓国に追いついて韓国製品が不要となっている一方で、韓国側は中国から輸入する資源や中間財などの需要が増加しています。このまま進むと、韓国の対中国貿易赤字は確かに固定化する恐れがあります。
記事内にもありますが、解決策としては「技術の高度化を行い中国の追撃を振り払う」ことが挙げられますが、これは韓国が最も苦手な基礎技術研究の積み上げがないとできません。
中国は韓国からもうけるモードに入ろうとしています。韓国の方は大問題です。これまで貿易黒字を積み上げてきた最大の市場でもうからなくなるのですから。
(吉田ハンチング@dcp)