おススメ記事

「韓国はこのままでは駄目」論文。マイナス成長転落も遠くない

広告

2023年12月17日、日曜日だというのに『韓国銀行』から非常に興味深いリポートが出ました

「韓国経済80年(1970-2050)および未来成長戦略-BOK経済研究」という、PDFファイル3つから成る論文です(韓国語版・英語版・摘要の3ファイル)。著者はチョ・テヒョン(『韓国銀行』)さんです。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「[제2023-25호] 한국경제 80년(1970-2050) 및 미래 성장전략」

長い論文なので、摘要だけ以下に和訳します(面倒くさい方は強調文字などの部分だけをご覧ください)。

<<摘要>>
1970年から2022年までの韓国経済の成長率は年率6.4%p(ポイント:以下同)であった。

その内訳は、資本投入が3.4%pと半分以上を占め、労働投入が1.4%p、TFP全要素生産性:後述/引用者注)が1.6%pである。

成長率が最も高かったのは1980年代の年率9.5%で、1970年代に年率8.7%を記録した後、その後10年ごとに年率2%pから2.5%pずつ低下し続けている。

その結果、2010年代の年間成長率は2.7%にとどまり、世界的大流行後の2020-2022年の年間成長率は2.1%に低下した。

1990年代の成長率低下は主に労働投入量の減少に起因し、アジア通貨危機後の2000年代は設備投資の低迷が成長率低下の主因であった。

一方、2010年代は、全要素生産性の停滞が成長率低下の主因となった。

2050年までの今後30年間、韓国経済は労働投入のマイナス成長と資本投入の伸び悩みに直面するだろう。

したがって、生産性の役割はますます重要になる。

韓国統計庁による人口中位推計に基づくTFP成長率が比較的高い水準で維持される場合、2020年代の経済成長率は年率2.4%、2030年代は0.9%、2040年代は0.2%と予想される。

しかし、TFPの成長率が低水準にとどまった場合、同じ数十年間で、それぞれ2.1%、0.6%、-0.1%と予想される。

長期的な観点から韓国の経済成長を回復させるためには、何よりも、高付加価値産業への継続的なシフトと新たな経済成長エンジンの確保によって生産性を向上させ、将来の不確実性への対応力と経済回復力を強化する政策が必要である。

また、広範な無形資産や人的資本の拡充、知識蓄積システムの高度化など、労働と資本の投入の質的水準を高めるための対策も必要である。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「[제2023-25호] 한국경제 80년(1970-2050) 및 미래 성장전략」

まず、「TFPって何よ?」です。

TFPは、Total Factor Productivityの略で、日本語では普通「全要素生産性」と訳されます。 経済成長(GDP成長)を生み出す要因のひとつで、資本や労働といった量的な生産要素の増加以外の質的な成長要因のことを指します。「技術の進歩」や「生産の効率化」などがTFPに該当します。

この論文は、これまでの韓国の経済成長(1970~2022年)を分析した結果、「年率:6.4%」の成果のうち、

資本投入:3.4%
労働投入:1.4%
TFP(全要素生産):1.6%

と、資本投入の効果が一番大きかった――半分以上――だったとしています。つまり、お金を突っ込んだのが一番効いたというわけです。次が生産性(TFP)で、最後が労働力の拡大だった――のです。

面白いのは、これからどうするよ?の部分です。

韓国は生産年齢人口がピークを超え、人口急減によって「労働力の投入」には全く期待できません(というか不可能)。つまり、この論文は、統計庁が先に発表した人口推計についての『韓国銀行』からの返歌でもあるわけです。

では資本投入できるか? 外国人投資家が韓国に資本投入するでしょうか? また韓国内の企業が韓国内に巨額投資を行うか? こちらも期待できません。

×資本投入
×労働投入

なので、これはもうTFP、すなわち生産性を向上させるしかない――というわけです。

結局のところ、毎度おなじみの結論になります。しかし、労働組合が政治を左右する国であることからも分かるとおり、韓国はとてもではありませんが生産性が高く国ではありません。なにせ会社が赤字でも「ボーナスを寄こせ」とストライキが起こるのですから。

――で、この論文では「TFPが低水準にとどまる」なら、韓国の経済成長率は、

2020年代:2.1%
2030年代:0.6%
2040年代:-0.1%

に下落するぞ――と警告しているのです。遠からずマイナス転落するわけです。

恐らく韓国はこれに類した墜落に見舞われるでしょう。

なぜなら、この論文が提案する――

・高付加価値産業への継続的なシフト
・新たな経済成長エンジンの確保

によって生産性を向上させること――ができそうにないからです。これらを韓国が実現するためには、それこそ外国からまた技術剽窃でも行うしかありません(だから日本は警戒すべきなのです)。

・労働と資本の投入の質的水準を高めるための対策

も実現できるか疑問です。労働の方は自身で努力するべきなので知ったことではありませんが、誰が韓国に資本を投下するのでしょうか。中国でしょうか?

少なくも日本は行ってはいけません。韓国は世界最悪の反日国家だからです。日本は、「夏」が終わった反日国家が短い秋を経て、冬になるのを見ていればよろしいのです。

この論文では「研究内容は執筆者の個人的な意見であり、『韓国銀行』の公式見解とは関係ありません。 したがって、本論文の内容を報道したり、引用する場合には、執筆者名を必ず明記してください」としています。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました