眞露といえば、日本でも知られた韓国焼酎のブランドです。
もともとの眞露グループは1997年のアジア通貨危機時にドボンとなり、『ハイトビール』に買収されたため、現在では眞露は『ハイト眞露』という会社で製造されています。
その『ハイト眞露』が不法占拠ストライキに見舞われ、窮地に陥っています。
↑不法占拠を報じるYouTube『MBN News』公式チャンネル
2022年08月16日、『全国民主労働組合総連盟』(民主労総)の公共運輸労組貨物連帯が『ハイト眞露』本社に侵入し、警備員を制圧しロビー1Fと屋上を占拠。
08月18日、『ハイト眞露』本社前の道路3車線をふさいでデモ集会を開催。道路を渋滞させました。
警察側は600人余り10部隊を投入しましたが、交通整理を行っただけで、手をこまねいて見ているだけでした。
まだ不法占拠が継続中なので、当記事を書いている20日時点で不法占拠4日目となります。
『ハイト眞露』側はこの不法占拠ストライキに対して「政府が不法行為に断固として対処してほしい」と要望しているのですが、いまだ政府は手を打てていません。
そもそもこの不法占拠ストライキは無茶苦茶なものです。
『大宇造船海洋』と同じ構図!
『ハイト眞露』工場の物流を担当している貨物運送委託会社『スヤン物流』に所属する132人のドライバーが、03月に貨物連帯に加入。その後、運送料の30%引き上げなどを求めてこの暴挙に出ました。
つまり、トラックのオーナーである個人事業主の皆さんは、自分たちの所属する『スヤン物流』に賃上げを求めているのに、『ハイト眞露』を不法占拠に及んだのです。
先にご紹介した『大宇造船海洋』の一番ドック不法占拠デモと全く同じ構図です。
『大宇造船海洋』の場合でも、自分たちが所属する「『大宇造船海洋』の下請け企業」ではなくで、『大宇造船海洋』本体のドックを50日も不法占拠するという暴挙に出ました。
今回の『ハイト眞露』ですが、貨物連帯側は「毎年物価は上がるのに、15年間据え置き状態の運送料を上げてほしいと言ったら返ってきたのは集団解雇、数億ウォンの損害賠償・仮差押えだった」と主張しています。
しかしながら、この「15年間据え置き」という主張は正しくないという報道も出ています。また、占拠している人たちが『ハイト眞露』本社ビル内にシンナーを持ち込んだという情報もあります。危険物質を運び込んで脅しているのです。
貴族労組を整理しろ!
韓国与党『国民の力』からは、貨物連帯の行動を非難する声が次々に上がっています。例えば、パク・スヨン議員は「労働部がより積極的に貴族労組を整理し、韓国の労働運動が正常化されるようにしなければならない」とSNSで発信してるのです。
韓国の貴族労組をどう処理するかは、韓国に課せられた大きな問題です。
尹錫悦(ユン・ソギョル)政権が強硬な手段に討って出るかどうかが注目されます。もし、行ったとしたら「左派のワナ」にはまるかもしれませんが……。
ご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)