IT需要が回復せず、メモリー半導体の価格も下落したママなので、韓国メディアが懸念する記事を出しています。メディアが懸念する理由の一つは、韓国証券会社の業績予測がロクでもないものだからです。
先にご紹介したとおり、『未来アセット証券』は、『SKハイニックス』が第1四半期に「4兆3,000億ウォン」の営業損失を出す――と予測しています。
今度は『サムスン電子』のDS事業部(半導体担当)についてです。
『KB証券』は、『サムスン電子』DS部隊の2023年の業績を、これまでの「営業利益:-4兆5,000億ウォン」予測から、「-8兆8,000億ウォン」へと引き下げました。
年間赤字額がほぼ2倍の約9兆ウォンに拡大すると読んでいるのです。
第1四半期に限っても、「営業利益:-2兆8,000億ウォン」から「-4兆ウォン」へと大きく下方修正しています。
『KB証券』だけのではなく、『大宇証券』は「年間営業利益:-8兆1,000億ウォン」、『ユジン投資証券』も同期間「-7兆ウォン」と下方修正しているのです。
『ユジン投資証券』リサーチセンターのイ・スンウ所長は、
「昨年末基準で半導体在庫が29兆ウォンを超えるほど過剰だ」
「『サムスン電子』の半導体部門は前代未聞の赤字が予想される」
と述べています。またキム・ドンウォン『KB証券』リサーチセンター長は、『サムスン電子』DS部隊の業績下方修正を行った理由について、
「特に上半期にはメモリー半導体の出荷不振と価格下落が同時に発生し、在庫評価損失の拡大が予想される」
「第1四半期のDRAM、NAND型メモリーの価格はそれぞれ24%、16%下落すると予想され、最近9カ月間のDRAM、NAND型メモリーの価格はそれぞれ76%、68%下落したと推定される」
と説明しています。
各証券会社ともロクでもない予測ですが、市況が予想より回復していないのと、在庫が無茶苦茶にたまっているので仕方がありません。
半導体企業の業績が回復しないと、韓国経済は困ったことになるのですが……。
(吉田ハンチング@dcp)