「これはだめかもわからんね」というのは、こういうときに使うのではないでしょうか。
韓国の対中国貿易のことです。
2023年04月01日、韓国の産業通商資源部が公表したデータによると2023年03月の対中国貿易は以下のような輸出入動向となりました。
2023年03月 対中国貿易
輸出:104億1,800万ドル
輸入:131億9,100万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):-27億7,300万ドル⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「03月の輸出入の概要」
Money1でもご紹介し続けているとおり、韓国の対中国貿易はさっぱりもうからなくなっており、2023年に入り01~03月は連続赤字(貿易収支がマイナス)となりました。
2022年01月から2023年03月の貿易収支の推移が以下になります。
2022年01~04月は黒字でしたが、以降は2022年09月だけ黒字。あとは全部赤字です。
2023年に入って、01~03月の第1四半期だけで、すでに「-78億8,000万ドル」に積み上がりました。
わずか3カ月で約79億ドルの赤字です。
2022年通期で対中国貿易の黒字はわずか12.1億ドルしかありませんでした。3カ月でこの赤字ですので、第1四半期が終わった現段階ではありますが、2023年の対中国貿易が黒字になるとはとても思えません。
しかし、企画財政部は「中国のリオープニング効果で下半期には対中国貿易も期待できる」としているのです。
本当にそうでしょうか?
先にご紹介したとおり、世界的格付け会社『Fitch(フィッチ)』は、「中国のリオープニングはサービス業中心なので、製品を輸出している韓国に与える影響は限定的」と述べていますが、こちらの指摘の方が正しいのではないでしょうか。
(ずいぶんその地位も傾きましたが)世界の工場と名乗っている中国は韓国の製品は買わなくてもいいのです。もう技術的にもほとんどキャッチアップされていますし。
むしろ、中国からの資源、中間財、材料がないと韓国が困る状況です。韓国政府の読みどおり、下半期に対中国貿易は本当に好転するのでしょうか。必見です。
(吉田ハンチング@dcp)