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モスクワで人民元の取引量が急上昇! 初めてドルを抜いた

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中国メディア『CCTV』が面白い報道をしています。

中国人民銀行

人民元がいよいよ国際通貨化してきた」というのです。元データは『中国人民銀行』から引いていますが、2022年は中国の対外貿易において、人民元による決済比率が「対前年比:+37%」となりました。

「対外貿易全体に占める人民元の決済比率」は19%で対前年比2.2%アップしています。

ただ、これは「人民元がいよいよ国際通貨化してきた」と額面どおりには受け取れません。

正確にいえば「人民元がいよいよモスクワ通貨化してきた」です。

先にご紹介したとおり、「ロシア-中国」の寂しん坊連帯は貿易額が急上昇しており、それに伴って人民元の使用が増加しているのです(データは下掲記事を参照してください)。

中国はロシアへの輸出を「1.5倍」に増やした。中-露の寂しい連帯「538億ドル」
中国は輸出について困難に直面しています。これまで中国が「世界の工場」としてかっぱいできた市場で退潮が明らかだからです。2023年04月13日に中国の海関総署(税関です)が公開したデータを見てみると以下のようになっています。↑Googleの自...

中国の御用新聞『新華社通信』はもう少し細かいデータを出しており、それによるとモスクワの外為市場での人民元の取引量が、2023年02月、初めてドルを抜きました。

欧米が制裁を発動する前、2022年02月には「ドル:87.6%」「ユーロ:11.9%」「人民元:0.32%」だったのです。

これが、人民元がほぼ40%に達し、「ドル:38.0%」「ユーロ:21.2%」にまで勢力地図が変わりました。

つまし、人民元の決済比率が増えたのも、ロシアとの貿易が推進しているものであり、国際通貨化というよりは、やっぱりモスクワ通貨化なのです。

しかし、揶揄してばかりもいられません。中国は、ブラジル、中東などとも人民元による決済を勧めているからです。もちろん、ドルの覇権を崩すためですが、同時に戦争準備のためであるとも考えられます。

ドルがないので戦争を継続できないという事態を避けることができますから。

(吉田ハンチング@dcp)

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