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韓国『サムスン電子』在庫が創業以来最大「8.1千億」まで積み上がる。稼働率は深刻な水準に

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韓国は、早く『サムスン電子』『SKハイニックス』という半導体企業の業績が回復してくれないかなぁ――となっています。

なにせ韓国の輸出を2割弱(約18~19%)支えているのが半導体ですので、これが回復しないことにはどうもなりません。

世界的IT需要の低迷もあって半導体価格が下落。その下落は今も続いており、これが『サムスン電子』『SKハイニックス』の業績を直撃しました。

Money1でもご紹介したとおり、『サムスン電子』はこれまで頑なに「減産はしない」と言い張っていたのですが、2023年第1四半期の業績は以下のようになりました。

2023年第1四半期
総売上:63兆7,454億ウォン-18.05%
営業利益:6,402億ウォン-95.47%
当期純利益:1兆5,746億ウォン-86.10%

( )内は対前年同期比の増減
『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

営業利益はかろうじて黒字になりましたが(あるいは「黒字にした」)、上掲のとおり対前年同期比で約95%利益が飛びました。

この結果を受けて、『サムスン電子』は減産に踏み切る――としたのです。韓国メディアではすでに「在庫管理の失敗」といわれています。

しかし、第1四半期の段階ですでに在庫資産が「8,145億ウォン」まで積み上がったことが判明しました。

これは創業以来最大の在庫規模で、2022年末時点で「7,029億ウォン」でしたから、意地を張った3カ月で「1,116億ウォン」(約15.9%)も在庫が増加したわけです。

韓国の『サムスン電子』は稼働率を以下のように下げて、在庫を減らす努力をしています。

各事業部門の稼働率
パッケージソリューション事業:57%
コンポーネント事業:59%
光学通信ソリューション事業:63%

『サムスン電子』の事業の3つの柱は、半導体パッケージ基板を生産するパッケージソリューション部門、積層セラミックコンデンサー(MLCC)などを生産するコンポーネント部門、カメラ・通信モジュールを生産する光学通信ソリューション部門ですが、軒並み稼働率を落としています。

例えば、パッケージソリューション事業の2022年第1半期の稼働率は「100%」でしたが、57%まで落ちました。

業界では稼働率60%水準なら「深刻な減産」という評価とのこと。『サムスン電子』はまさにこれに当たるのです。

在庫調整が遅れた分、回復も遅れるのではないか――と見られており、「下半期には需要が回復して業績も戻る」という予測が当たるかどうか、要注目です。

(吉田ハンチング@dcp)

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