米国 vs 中国「商務部代表 」同士の直接対決! お互いに相手の言い分を紹介せず

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2023年05月26日、アメリカ合衆国・デトロイトで『アジア太平洋経済協力体』(APEC)通商長官会議が行われました。

そもそも『APEC』は、1989年にオーストラリアのホーク首相が提唱し、日本・アメリカ合衆国・カナダ・韓国・オーストラリア・ニュージーランドと、当時の『東南アジア諸国連合』(ASEAN)加盟6カ国の計12か国で発足しています。

現在では21の加盟国・地域によって構成されています。ややこしいことに、1991年に台湾・中国・香港も加盟しています。

香港は返還されましたが「一つの中国」といわれている中華人民共和国(中国)と中華民国(台湾)が別々の国・地域として加盟しており、中国との対立が激化している合衆国もいるのです。

――で、この『APEC』会議にかこつけて、米中が直接激突する会談が行われました。

かたや合衆国『UTSR』(合衆国通商代表部)のKatherine Tai(キャサリン・タイ)代表。こなた中国商務部の王文濤(おうぶんとう)部長です。

合衆国から出たプレスリリース以下のとおりです。

デトロイト発-キャサリン・タイUTSR代表は本日、『APEC』貿易担当大臣会合の傍ら、王文涛中華人民共和国商務部長と会談を行った。

会談の中で、タイ代表は『APEC』加盟国のこれまでの進捗状況について見解を述べると共に、『APEC』開催年の残り期間における合衆国の優先事項について説明した。

また、タイ代表は、世界経済における米中貿易関係の重要性と、双方が互いに関わりを持ち続ける必要性についても言及した。

タイ大使は、経済や貿易政策に対する中国の国家主導、非市場的アプローチによって引き起こされる重大な不均衡に対処する必要があることを強調した。

また、中国に進出している合衆国企業に対する中国の措置についても懸念を示しました。

タイ代表は、米中間のオープンなコミュニケーションラインを維持し、2022年11月にインドネシアのバリ島で行われたバイデン大統領と習主席のエンゲージメントを基にすることの重要性を強調しました

⇒参照・引用元:『UTSR』公式サイト「Readout of Ambassador Katherine Tai’s Meeting with Minister of Commerce of the People’s Republic of China Wang Wentao」

中国側がどのように述べたのか書かれていません。

タイ代表は、中国・国家指導による経済や貿易政策に対する非市場的な措置に文句を言い、「合衆国企業に対する中国の措置について懸念を表した」と書いています。

これは明らかに、「『Micron(マイクロン)』に対する措置」への言及です。

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以下が中国の商務部が出したプレスリリースです。


↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。

05月26日、王文濤(おうぶんとう)商務部長は、合衆国・デトロイトで開催された『APEC』貿易大臣会合でダイUTSR代表と会談を行った。

双方は、中国と合衆国の経済・貿易関係、共通の関心事である地域・多国間の問題について、率直で現実的かつ踏み込んだ意見交換を行った。

中国は、合衆国の対中経済・貿易政策、経済・貿易分野における台湾関連問題、インド太平洋経済枠組み、301条関税などの重要問題について懸念を表明した。

双方は、引き続き交流と意思疎通を維持することで合意した。

⇒参照・引用元:『中国 商務部』公式サイト「王文涛部长会见美国贸易代表戴琪」

今度は、合衆国側がなんと言ったのかが全く書かれていません。

中国が懸念を表明したのは「合衆国の対中経済・貿易政策、経済・貿易分野における台湾関連問題、インド太平洋経済枠組み、301条関税などの重要問題」となっていますから、現在合衆国が行っている対中国の動き、その何もかもが気にいらないわけです。

G7広島サミット以降、自由主義陣営国では「デリスク」が合言葉です。

もちろん「(中国を除け者にして)リスクを軽減する」という意味なのですが。

(吉田ハンチング@dcp)

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