日本と韓国は雪解けだそうで、日韓のマスコミ様がたは「日韓で経済分野の交流が盛んになるべき」などという論調になっています。
しかし、韓国が求めていることは「日本よ先端技術をよこせ(日本から技術を取ろう)」です。
二進も三進もいかない韓国が考えること
なぜ断言できるかというと、Money1でも連日のようにお伝えしているとおり、韓国にはもう他国より(中国より)技術的に優れているものが見当たらないからです。
輸出大国を目指して朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の時代から邁進してきた韓国は、日本を徹底的に模倣し、技術移転をねだって獲得し(この中には剽窃と泥棒行為を含む)、経済的発展を遂げました。
中国を「最大のカモ」にしてきたことは、Money1でもご紹介してきたとおりです。
ところが、中国が韓国の技術力に追いついたため、中国は韓国製品はもういりません。
自国で作れますし、韓国が必要な資源や中間財を輸出できる分だけ、中国の方が有利です。そのため、もはや韓国は中国との貿易で利益を上げるのは無理です。
↑韓国の対中国貿易収支の推移。2023年は03月まで/単位:億ドル
同時に、半導体大国などと誇っていますが、これまたいつまで「そうでいられるか」分かりません。すでに微細工程の技術については、『サムスン電子』『SKハイニックス』は台湾『TSMC』に抜かれています。また、現在はIT需要が低迷して半導体でこれまでのような大もうけができなくなりました。
韓国は「対中国輸出」「半導体」という2本の帆柱がぽっきり折れた状態なのです。
これまでの輸出大国路線で進むなら、これからも「中国にも売れるもの」がなければなりません。
しかし「ない」のです。
これまたなぜ断言できるかというと、韓国の産業通商資源部が会議を開いて「これからの輸出品目として期待できるもの」というプレスリリースを出しましたが、その内容はまるで駄目でした。
これは先にMoney1でも記事にしたとおりです。いつものごとく「ラーメンと海苔とK-Pop」という次第で、甚だ心もとない限りです。
「日本の半導体製造関連装置の輸出管理強化」を中国が心底恐れていることからも分かるとおり、日本には「日本企業が作ったものでないと駄目」という製品があります。
韓国のK-Popなどと違って、これは中国共産党が禁輸したくても「ないと困る」のでできません。
日本人が面々と基礎技術の開発に励んできたためです。私達は諸先輩方の努力に深い敬意と感謝を捧げ、この長い道に続かねばなりません。
ところが、韓国は付け焼き刃で日本のマネ(知的財産の剽窃・泥棒を含む)を積み重ね、基礎部分を積み上げてこなかったので、何もありません。本当に何もないのです。
その証拠が現在です。輸出が伸びないと二進も三進もいかなくなっています。
――では、韓国はどうするでしょうか?
安易な道を選ぶなら「あるところから取ろう」に決まっています。ですから、日本は危ないのです。
日本はトップランナー! 韓国と手を組む必要などない
(よせばいいのに)2023年05月31日、東京で「第20回 日韓官民鉄鋼協議会」が開催されました。
韓国メディア『毎日経済』がなんと書いているのかを以下に引用します。
産業通商資源部は日本経済産業省と31日、日本東京で「第20回 韓日官民鉄鋼協議会」を開催したと明らかにした。2001年に始まった同協議会は、2018年11月の会議を最後に中断した。以後、去る3月と5月に開かれた韓日首脳会談など両国関係が回復局面に入って5年ぶりに再び開かれた。
(中略)
特に両国は今回の協議会で欧州連合(EU)炭素国境調整制度(CBAM)など、炭素規制対応協力方案と共同技術セミナーを通じた低炭素鉄鋼技術交流推進などについて議論した。
これに対して産業通商資源部関係者は「全世界的に脱炭素化の動きと保護貿易主義が深化している」とし「両国鉄鋼産業間の協力がこれまで以上に重要であることを意味し、協議会などを通じて持続交流する」とした」と説明した。
(後略)
「両国の協力がこれまで以上に必要」などと書き、まるで「日本も韓国が必要」みたいなミスリードを誘っていますが、とんでもない話です。
韓国に鉄鋼関連の脱炭素の基礎技術など(開発には取り組んでいますが)ありません。
日本は間違いなくこのジャンルのトップランナーですけれども。
例えば、2023年02月09日に『日本製鉄』は、大型高炉実機(4,500立法メートル級)を用いた「高炉水素還元」の実証試験に取り組むことを明らかにしました。
この取り組みが、これまでの技術開発の積み重ねの上にあることは言うまでもありません。
いよいよ水素還元製鉄のための実証実験のための大型設備を造るのです。水素還元製鉄というのは「製銑工程でコークス(炭素)の代わりに水素を用い、鉄鉱石を還元する方法」で、CO2排出量を考慮した先進的な製鉄技術です。
水素関連技術については日本は世界一を走っており、韓国には何もありません。
先にご紹介したとおり、ショーケースにするとした水素シティー「江原テクノパーク」は、日本企業の技術(『現代ロテム』は日本の『大阪ガス』から技術移転を受けて入札した)がなければできないことが判明しました(以下の過去記事をご参照ください)。
韓国が独自開発した技術は役に立たないことが分かりました。
また、日本がアメリカ合衆国・ドイツと競っている水素・アンモニア発電についても、日本を横目に見ながら「韓国独自の実験施設を造る」などと産業通商資源部がプレスリリースを出していましたが――2022年上半期中に完成予定だったのですが――あれは完成したのでしょうか。
寡聞にして存じません。
ことほどさように、日本は別に「韓国の協力」などなくても、EUの炭素規制に立ち向かえるはずなのです。EU域内の企業と協力した方が商売もしやすいはずです。
何が悲しくて(知的財産権の剽窃・泥棒で知られる)韓国企業と手を組まなければならないのでしょうか。
「日本と韓国が雪解け」などといってる大マスコミの皆さんは、もう一度よく考えてみてください。韓国がいかに日本の技術を剽窃し、また技術移転を受けても感謝の「か」の字も表さなかった国であるかを。
一度起こったことは再び起こるし、二度あったことは三度目もあるのです。
(吉田ハンチング@dcp)