2023年07月27日、アメリカ合衆国の『Pew Research Center(ピュー・リサーチ・センター)』が興味深いリポートを公表しました。
中国の好感度調査です。
中所得国・高所得国の計24カ国の国民を対象に調査した結果ですが、中央値で成人の67%が中国に対して否定的で、好意的であったのは28%にとどまりました。
67%ですから約7割。
調査国のほとんどで中国を否定的に見ているということが分かりました。
自分でも理解していると思われますが、中国は世界中から嫌われています。
国別「中国に否定的」な人の割合
<<高所得国 16カ国>>
ポーランド:67%(+12%)
カナダ:79%(+5%)
フランス:72%(+4%)
イスラエル:50%(+4%)
スペイン:66%(+3%)
スウェーデン:85%(+2%)
オランダ:77%(+2%)
ドイツ:76%(+2%)
オーストラリア:87%(+1%)
アメリカ合衆国:83%(+1%)
ギリシア:51%(+1%)
日本:87%(±0)
イギリス:69%(±0)
ハンガリー:50%(-2%)
韓国:77%(-3%)
イタリア:58%(-6%)<<中所得国 8カ国>>
インド:67%(+21%)
ブラジル:48%(+21%)
メキシコ:33%(+11%)
アルゼンチン:34%(+10%)
南アフリカ:40%(+5%)
ケニヤ:23%(-2%)
ナイジェリア:15%(-2%)
インドネシア:25%(-11%)※( )内は前回調査からの増減の%ポイント。高所所得国の場合は前回調査は2022年。そのため2022年比での増減%ポイント。中所得国については、コロナ禍の間は対面調査が行えなかったので、前回調査は2019年。そのため2019年比での増減%ポイントを示しています。
⇒データ出典:『Pew Research Center』公式サイト
面白いのは、高所得国の方が中所得国と比べて「中国を嫌い」な人が有意に多いという点です。
高所得国16カ国の中で、中国を嫌いな人が過半数を超えていないのは、イスラエルとハンガリーだけ。しかも数字は50%なので、好ましく思っていない人が半数はいるのです。
中でも、日本の「87%」と、スウェーデンの「85%」は際立った数字です。日本人はほとんどの人が中国を嫌いなのです。嫌っているので、お金をたかりにこないようにしてほしいですね。
ご注目いただきたいのは、( )内の対前回調査の増減です。
前回の調査と比較して、16カ国中10カ国で中国に対する非好感度が上がりました。特にポーランドは1年で「12%」も上昇しています。
中所得国の方が中国を好ましく思う人が多いのですが、その中で、唯一インドだけは中国を好ましく思わない人が過半数を超え「67%」となっています。
また、前回の調査と比較しての「非好感度アップの程度」が顕著で、
インド:21%上昇
ブラジル:21%上昇
メキシコ:11%上昇
アルゼンチン:10%上昇
が目立ちます。
上掲のとおり、コロナ禍の間は対面調査ができませんでしたので、2019年比での結果ですが、それにしてもこの嫌われ度の上昇は見逃せません。やがて中所得国でも多くの国で「中国は嫌い」という人が増えそうです。
中国は「日本は世界から孤立している」などと言いがちですが、事実は真逆です。
中国が世界から嫌われ、孤立しているのです。
(吉田ハンチング@dcp)