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【中韓の外相会談】「三不の誓い」に代わって「5つのすべき」が登場した! 中国の方が一枚上手だ

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2022年08月08日、韓国・朴振(パク・ジン)外交部長官が中国の青島を訪問。

08月09日、中国・王毅外相と朴長官との会談が行われました。

今回の会談について、中国外交部からプレスリリースが出ましたので、全文を和訳してご紹介します。

2022年08月09日、王毅国務委員兼外交部長は、中国に滞在中の韓国の朴振(パク・ジン)外相と山東省青島で会談した。

王毅は、「今年は中国と韓国の外交関係樹立30周年に当たる。

孔子は『三十にして立つ(三十而立)』と言った。

中韓関係は試練と苦難を経てきたが、より成熟し、独立し、安定していなければならない。

歴史と実践は、中国と韓国が常に安全保障と共通点の隣人であり、相互に必要なパートナーであることを証明している。

双方の相互尊重、支持、成果は、両国と両国民に重要な利益をもたらしただけでなく、地域の平和、発展、繁栄と安定をもたらした」と述べた。

また、王毅は「次の30年に向けて、双方は有益な経験を総括し、両国関係の発展と安定の概況を把握すべきだと強調した。

独立と外部からの干渉からの自由を堅持し、善隣関係を堅持し、互いの主要な関心事に配慮し、開放性とウィンウィンの協力を堅持し、生産と供給チェーンの安定性と円滑性を維持し、平等と尊重を堅持し、互いの内政に不干渉であり、多角主義を堅持し国連憲章の原則に従うことである。

この5つの『すべき』は、両国民の意志の最大の総意であり、時代の趨勢から必然的に要求されるものである。

中国は韓国側と協力し、双方が定めた戦略的パートナーシップの位置づけを堅持し、中韓関係の健全で安定的な発展を促進することを望んでいる」と述べた。

朴振(パク・ジン)外相は、「世界的な混乱が激化し、世界が大きな転換期を迎える中、韓国は国交樹立30周年を契機に、両国の戦略的パートナーシップを構築し、お互いを尊重し、対等な立場で互恵を促進し、相互信頼を高め、開放的で包括的な協力を発展させて、関係をより成熟し健全なものにしたい」と述べた。

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「王毅:中韓戦略的協力パートナーシップの健全で安定した発展を促進するための5つの『べき』を堅持する」

このプレスリリースでは、中国が韓国を締め付けなかったように見えますが、「三不の誓い」ならぬ「5つのすべき」なる言葉が登場しています。

王毅外相の言葉では、

应当坚持独立自主,不受外界干扰;
独立性を保ち、外部からの干渉を受けないことを維持すべき

应当坚持睦邻友好,照顾彼此重大关切;
善隣友好を守り、互いの主要な関心事を受け入れるべき

应当坚持开放共赢,维护产供链稳定畅通;
開放性とウィンウィンを堅持し、生産とサプライチェーンの安定性と円滑性を維持すべき

应当坚持平等尊重,互不干涉内政;
平等と尊重を守り、互いの内政に不干渉であるべき

应当坚持多边主义,遵守联合国宪章宗旨原则
多国間主義を堅持し、国連憲章の原則を遵守すべき

が「5つの『すべき』」とのこと。

「三不の誓い」とは違って、「THAADが……」といった細かな要件ではありませんが、だからこそ些細なことにも、なんにでも当てはめることができそうな原則です。

例えば、韓国がTHAADを追加配備しようとすると、中国が「善隣友好を守り、互いの主要な関心事を受け入れるべき」と非難することができます。

「THAAD」など細かい表記を避けて韓国の顔を立ててやり、より大きな縛りで合意させたと見ることができないでしょうか。

やはり中国は老獪です。

中国を半導体で突くのは正しい

注目したいのは、3つ目の「開放性とウィンウィンを堅持し、生産とサプライチェーンの安定性と円滑性を維持すべき」です。

この「すべき」は、半導体のサプライチェーンから中国が排除されることを恐れた項目と推測できます。

中国は今や石油よりも半導体の輸入金額の方が大きい国です。ロシアの現状を見て、半導体が入手できなくなることを恐怖しているのではないでしょうか。

なにせロシアは半導体不足によってミサイルを満足に製造きなくなっています。

ということは、「Chip4」が中国の急所を的確に突いていることを意味します。同時に、トランプ政権が始めた「半導体を中国に渡さない・作らせない」という戦略が正しかったことも示しています。

(吉田ハンチング@dcp)

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