2019年12月02日の韓国の通貨「ウォン」をドルウォンチャートで、韓国株式市場の動向をKOSPI(韓国総合株価指数)チャートで見てみましょう(チャートは『Investing.com』より引用)。どちらも日足チャートですので、ローソク足1本が1日の値動きを表します。
まずドルウォンですが、11月07日までウォン高(チャートでは下方向)が進行しましたが、およそ「1ドル=1,154ウォン」のウォン高のレジスタンスライン(ウォン安側から見ればのサポートライン)が機能して、上へ跳ね返り、ウォン安(チャートでは上方向)が進行(チャートでは上方向)しています。
12月02日19時の状況ではおよそ「1ドル=1,185ウォン」までウォン安が進みました。
さて一方の株式市場ですが、上掲のようにおよそ2,084-2,086をサポートラインとして下落をこらえていますが、11月29日は大きな陰線、12月02日も陰線。このラインを試しにいった状況といえるでしょう。
先にご紹介したとおり、韓国国外の投資家が韓国株式市場から撤退する(株式を売り込む)状況があり、株式を売ったお金をウォンみたいなローカルカレンシーで持っていても仕方がありませんから、これをドルに交換する(ウォンを売ってドルを買う)――この動きが加速すると、
株式下落・通貨安
が進行することになります。さらに外国人の場合には交換したドルを当然海外に持ち出しますので(資金の引き上げです)、韓国国内にドルは残りません。ここ数日の通貨・株式の動きを見るとこれが顕在化している可能性があります。
先にご紹介したとおり、ここ3カ月韓国の株式市場を支えてきたのは韓国の金融投資(機関)、年金基金(など)ですが、上記の動きが強力に加速し、投じるお金がなくなったらドボンになる可能性があります。
また、韓国の目端の利く人は、すでに上記のようなことを見越して動いているかもしれません。というのは、直近3カ月では実は個人も韓国株式を売り越しているからです。
頭のいい人なら、例えばムーディーズが韓国企業の格付を下げるなど、危ない状況が明らかになる前に資産を守ろうと考えるでしょう。株式を早めに売却して、ウォン安を見込んでドルに交換するぐらいはしていてもおかしくありません。個人がみんなでこのような動きに走っても「株式下落・通貨安」は進行します。
問題は、この先に韓国経
※チャートと価格・ポイントはこの記事を制作している2019年12月02日19時過ぎのものです。
(柏ケミカル@dcp)