2023年11月10日、Money1でもご紹介したことのある、韓国『サムスン電子』の元幹部が拘束を解かれました。
この男、Aさん(元常務と報じられています)については、その背景も含めて注目に値します。
Aさんは2023年06月09日に逮捕拘禁されました。2023年08月25日、拘禁を解くように保釈申請を提出しており、今回水原地方裁判所がそれを承認したのです。これによってAさんは不拘束で裁判を受けられることになりました。
Aさんにかかった容疑は大きなものです。
『サムスン電子』の半導体工場のBED(Basic Engineering Data)と工程配置図、工場設計図などを不正取得。これらの資料を活用して中国・西安に『サムスン電子』の半導体工場を丸パクリした「完コピ工場」を建設しようとした――と調査されているのです。
Aさんは『サムスン電子』の常務を経て、『ハイニックス半導体』 (現『SKハイニックス』)の副社長を務めるなど、韓国の半導体製造分野の権威として知られている――とのこと。
Aさんは「作られた事件」と主張しており、容疑を否定しているのですが――ソウル警察庁保安捜査課は、Aさんと『サムスン電子』の元主任研究員、半導体関連学科の教授など10人余りを産業技術保護法違反などの容疑で立件し、捜査しているのです。
要は産業スパイです。
もし、西安に工場を建てようとしたというのが本当なら――当然、後ろに中国がいることが推測されます。
どこまで真実が表に出てくるのかわかりませんが、中国に技術が流出してコピーされれば、韓国の首が締まるのは間違いありません。もし容疑が本当なら「明らかな売国的行為」をしようとしたわけです。
(吉田ハンチング@dcp)