待っていたデータが出ました。2023年12月14日、韓国の企画財政部が「2022会計年度一般政府および公共部門負債集計結果」を公表しました。
Money1でも何度もご紹介しているとおり、韓国政府が毎月公表している政府負債のデータは「D1」です。通常国際比較するためには「D2」を使うのですが、韓国の場合これが基本、年1回しか出ません。
D1:中央政府の負債 + 地方政府の負債
D2:D1 + 非営利公共機関の負債
D3:D2 + 非金融公企業の負債
D2:D1 + 非営利公共機関の負債
D3:D2 + 非金融公企業の負債
『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)も『OECD』(Organisation for Economic Co-operation and Developmentの略:経済協力開発機構)もD2を使って国際間の比較を行うのですが、韓国がD1を使っているため韓国ウォッチャーとしては「本当にそれで済んでますか?」と疑念を持つわけです。
疑念はともかく、今回の公表によれば韓国の政府負債の「D2」「D3」は以下のようになっています。
2022年
D2:1,157.2兆ウォン(対GDP比:53.5%)
D3:1,588.7兆ウォン(対GDP比:73.5%)
コロナ禍前の2019年は幾らだったかというと――。
D2: 810.7兆ウォン(対GDP比:42.1%)
D3:1,132.6兆ウォン(対GDP比:58.9%)
D3:1,132.6兆ウォン(対GDP比:58.9%)
ですので、コロナ禍を経て、D2は「346.5兆ウォン」(+42.7%)、D3は「456.1兆ウォン」(+40.2%)も増加しました。
D2で見れば、わずか3年(2020~2022年)で韓国の政府負債は1.47倍、ほぼ1.5倍に増加したのです。
これは『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)でなくても「大丈夫なの?」というでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)