韓国の電気自動車メディア『EV Lounge』が興味深い記事を出しています。もともとは『NEWS 1』の記事なのですが、
「『現代重工業』のプレミアムブランド「ジェネシス」が、アメリカ合衆国市場で日本の高級車に急速に追いついている。昨年、日産の高級車インフィニティを抜き、トヨタのレクサスやホンダのアキュラなどとの格差も大きく縮めた」
という記事です。
自動車関連の統計ばかりを扱う合衆国の情報サイト『GoodCar BadCar』のデータを基にした記事です。
↑『GoodCar BadCar』。これは2023年月次の高級車のセールスデータ。黄色のマーカーが韓国「ジェネシス90」。赤のマーカーが日本「レクサスLS」/スクリーンショット
同サイトによると、2023年01~11月の合衆国市場における「ジェネシス」の販売台数(シリーズ累計)は「6万1,995台」。トヨタの「レクサス」を猛追しているとして、以下のように書いています。
(前略)今年の販売量は6万7,000台程度と予想される。昨年の販売量5万6,198台より20%近く成長した水準だ。
ジェネシスは2016年に米国市場に独立ブランドとして初めて進出した。
当時6,948台に過ぎなかった年間販売量は7年ぶりに10倍水準に急増した。
1万6,384台を販売した2020年から今年まで、最近の年平均成長率は60%に達する。
レクサスをはじめ、アキュラ、インフィニティなど日本の高級車ブランドは1989年から米国市場にいち早く進出した。
40年近い年月を積み重ね、合衆国市場に成功裏に定着した。レクサスの場合、昨年25万台以上を販売し、メルセデスベンツ、BMWなどに次ぐ高級車市場3位を記録した。アキュラも年間10万台以上を販売した。
ジェネシスの急速な成長は、合衆国市場で活躍する日本の高級車ブランドを緊張させた。
(後略)
寡聞にして「日本の高級車ブランドが緊張したかどうか」は存じませんが、「急速に追いついている」そうです。
現在どのくらいの違いがあるかというと……実は記事内に自分に以下のように書いています。
(前略)
レクサス、アキュラとの格差も急速に縮めた。ジェネシスは2016年にレクサスとの販売台数差が48倍に達し、アキュラとも23倍を記録した。今年、その差はそれぞれ4倍、2倍レベルに縮小した。
(後略)
販売台数は伸ばしており急成長はしているのですが、レクサスの1/4、アキュラの1/2水準なのです。
中国の皆さんは、韓国企業が造った自動車を「高級」とは決して認めません※が、その意味ではアメリカ合衆国の皆さんは寛容なのかもしれませんね。
※決して筆者個人の意見ではありません。以下の先記事などでご紹介しましたが、韓国メディア自身が認めています。だからこそ中国では「ジェネシス」が売れないのです。
中国でいかにジェネシスが売れないかは以下の先記事を参照してください。
(吉田ハンチング@dcp)