「韓国製バラカ原発」最後の4号機がやっと本格稼働へ。15年かかった

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2023年12月20日、韓国がUAEで受注したバラカ原発で、最後の4号機がやっと2024年から本格運用に入ることが分かりました。まだ全機運転していなかったのかと思われるかもしれません。まだだったのです。

韓国の「原発輸出」にまつわるドタバタな話 「東芝の災難」「壁に亀裂」「密約アリ」etc
韓国では原子力発電所の輸出に力を注いできました。現在までのその唯一の成果は「UAEに原子炉4機を持つバラカ発電所を建設する」というものです。これはこれで立派なものですが、2009年12月27日、当時の韓国李明博大統領がUAEのナヒヤーン大統...

この原発は、韓国初の原発輸出となった事例ですが、とにかくすったもんだの揚げ句に決まりました。詳細は上掲の過去記事をご覧ください。

2017年1号機完成、2018年運転開始を予定していたのですが、2020年03月になっても稼働しませんでした。

そもそものタイムライン
2009年12月:受注 
2012年:建造開始
2017年:1号機完成
2018年:運転開始

2020年08月になって、やっと初号機が稼働。この時点で2年遅れでした。


↑2020年08月01日に初号機が稼働。喜びに湧くコトロール室の皆さん。

Money1でも記事にしたとおり、2021年09月の時点で以下のようなステータスでした。

●1号機:2017年10月に建設完了、21年04月に商業運転開始後の電力送出中
●2号機:2019年12月に建設完了、22年03月に商業運転開始目標
●3号機:2021年07月末基準で95.8%建設完了、21年09月に建設完了の目標
●4号機:2021年07月末基準で91.4%建設完了

3号機は2021年11月にやっと完工し、この時点で4号機は91%の進捗でした。2022年03月に2号機が商業運転を開始。3号機が完成したのが2023年01月16日です。以下のように尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領も完成記念式典に出席しています。


↑左端に朴振(パク・ジン)外相、その右隣は秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官です。

2023年05月に4号機はやっと建設完了。2023年12月19日、燃料装填を行いました。これでようやく2024年からの本格稼働が見えました。

2009年に受注してから2024年ですから、15年がかりとなりました。このバラカ原発4基の原発を全て稼働すればUAEの電力消費の約25%を補えると目されています。

ちなみに、韓国はこのバラカ原発の後、原発輸出には成功していません。バラカ原発が最初で最後の輸出例にならないよう、韓国は頑張っています。

(吉田ハンチング@dcp)

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