中国の春節、新年の連休では巨大な帰省ラッシュが生じます。一名「14億人の大移動」などと呼ばれますが、これは中国に大混乱を引き起こします。
そのため、高速道路などは大渋滞となるのですが、2024年は、天候の悪化がこれに拍車を掛けました。
02月04日の早朝には、湖北省、湖南省などは凍てつくような雨と雪に見舞われ、道路、鉄道、航空輸送が影響を受け、新年の帰省客の多くが道路、駅、空港に閉じ込められました。
興味深いのは、高速道路上で動けず、餓死寸前となるという人が多発したのです。
『东方网』に報道では、以下のような例が報じられています(2024年02月07日)。年越しのため故郷の四川省に向かった沈さんの例です。、
02月01日21時に蘇州を発った沈さんは、05日19時まで、上海・重慶高速道路湖北区間で足止めを食らい、故郷の四川省までまだ660キロもある地点で自動車が動けなくなりました。
沈さん一行の4人は、持ち帰り用の正月グッズを食べ尽くし、サービスエリアを通過する際に食料を補給した。
沈さんは「04日から20キロしか進んでいない」とし、 02月06日05時、沈さんはいまだ高速道路で立ち往生している。この時、蘇州を出発してから5泊6日となった。
高速道路上で5泊6日です。さすが大陸スケールというべきか、自身の身に起こったら悲劇以外の何物でもありません。お土産の食料を食べ尽くしたのです。
他に「餓死寸前」の状態に陥ったという報告もあります。
また、
02月03日11時に武漢を出発したが、行程の約3分の1を移動するのに2日2晩かかり、燃料が徐々になくなってエアコンを切らざるを得なくなった。私も妻も風邪を引いてしまい、ついに耐えられなくなって荊州東料金所で高速道路を降りて一晩休むことにした。
――というものも。
ひどい話ですが、中国のSNSには、いかに高速道路が渋滞しているのかを映した動画が多数上がっています。例えば以下です。
上掲の例では、牛を運搬する車両が極寒の中、高速道路上で立ち往生しています。
――というわけで、2024年の春節は例年以上にひどい状態になりました。
(吉田ハンチング@dcp)