『中央日報』に「コンテンツ強国の奇妙な風景」という記事が出ています。
書き手はヤン・ソンヒ記者ですが、同記事末の文は「いずれも世界4大コンテンツ大国を目指すという国の奇妙な風景だ」となっています。
「世界4大コンテンツ大国」という呼称と、それに韓国が入る(はず)などという認識は、韓国人以外には持たないでしょう。先に産業通商資源部のプレスリリースでご紹介しましたが、「世界4大コンテンツ大国」というのは、
・アメリカ合衆国
・日本
・中国
・韓国
だそうです。 韓国以外のどの国の人に聞いても「おかしい」というくくりでしょう。
それはともかく、このヤン記者は、コンテンツ強国である韓国にふさわしくない「風景」として、4つを挙げています。その中のひとつが、「大人数を収容できるコンサート会場がないこと」を挙げていらっしゃいます。
呆れるほど自信満々なその文章から一部を以下に引いてみます。
最近、国内外の大型歌手たちの公演場確保が難航している。
4万5,000席の蚕室総合運動場・主競技場が2026年末まで改装中だからだ。
蚕室・補助競技場(2万5,000人)、高尺スカイドーム(2万人)も工事中だ。
昨年のジャンボリー大会の閉会式で、サッカーファンから「芝生を傷つける」と非難を浴びながらも、K-POP公演をワールドカップ競技場で開催しなければならなかった背景はこれだ。
現在、国内で1万人以上収容可能なのは、KSPOドーム(旧体操競技場)1カ所しかない。
今月初め、東京ドーム(5万人)で4回の公演を終えたポップスターのテイラー・スウィフトについて「コリアパッシング」という議論がおきたが、実際、彼女が立てる舞台がないのが現実だ。
日本では1万人以上収容できる公演場が40カ所あり、海外ではソン・フンミンが所属するイギリスのTottenham Hotspur Stadium(トッテナム・ホットスパー・スタジアム:6万人収容)などスポーツ球場を音楽公演場として積極的に活用する。
充実した大衆音楽公演場に対する要求は、業界の悲願だった。
昨年開館した仁川永宗島の1号アリーナ(1万5,000席)に続き、ソウル、京畿道高陽などに1~2万席のアリーナ建設が推進中だが、時間がかかる。
ひと言で言えば、K-POP大国という地位にふさわしくないインフラ不足だ。
観光などと連携し、ますます大きくなるグローバル公演市場を考えればなおさらだ。昨年、韓国コンテンツ振興院によると、全世界のライブチケット販売額は30兆3,000億ウォンに達した。
⇒参照・引用元:『中央日報』「コンテンツ強国の奇妙な風景」
驚くことに、現在韓国には1万人収容できる劇場がひとつしかないというのです。
テイラー・スウィフトさんが韓国をスルーして日本でコンサートを行った、と韓国ではやっかみみたいな話が出ていましたが、コヤがないなら仕方ないのではないでしょうか。
「K-POP大国」なんていっているのは韓国だけでしょうし。
(吉田ハンチング@dcp)