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「韓国の輸出回復」は本当か? 実は「半導体頼み」に回帰している

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韓国政府、また韓国メディアでは「輸出が回復してきた!」というプレスリリース、記事を出していますが、これは本当でしょうか。

実は政府が喧伝するほど、またメディアが拍手喝采するほど喜ばしい状況ではありません。「半導体頼み」に回帰してきた、といった方が正しいのです。

総輸出に占める半導体輸出の占める割合を出してみると以下のようになります(韓国の関税庁および産業通商資源部の公表しているデータが出典:ドルベース)。


↑2024年は「01~04月」の累計。

2023年には15.6%に下がりましたが、2024年には18.6%に回復しています。韓国政府が発表する輸出回復と軌を一にしているわけですが、以下のような分析も可能です。

2024年04月
輸出:562億6,000万ドル+13.8%
輸入:547億3,100万ドル+5.4%
貿易収支(輸出 – 輸入):15億2,900万ドル

2024年01~04月累計
輸出:2,200億2,700万ドル+9.7%
輸入:2,094億5,400万ドル-7.3%
貿易収支(輸出 – 輸入):105億7,200万ドル

( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「2024年04月の輸出入現況」

上掲のとおり、2024年01~04月累計で輸出は約2,200億ドルを達成し、対前年同期比で「+9.7%」を達成しています(あくまで通関ベースであることにご注意ください)。

ここから半導体の実績を抜くと、対前年同期比の増減は「+3.2%」まで減少します。

さらに(『現代自動車』『起亜自動車』が好調としていますが)自動車を引くと、対前年同期比の増減はわずか「+0.44%」にまで減少するのです。

韓国政府は「15大主力輸出品目」といいますが、回復しているのはほとんど半導体で、自動車がそれを助けていはいるものの、残りの輸出品目は実はほとんど前年と変わらない――ということになるのです。

さあ、これは「輸出回復」と喜んでいられるでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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