韓国大統領に成り上がった李在明(イ・ジェミョン)さんの政権が(自身の支持を上げるためという極めて政治的な理由で)ぶち上げた半導体クラスター建設計画は、インフラ面で達成できない砂上の楼閣です。
半導体製造は大量に水を消費します。湖南地方に新しくファブ4基を造るとしていますが、そもそも水が供給できません。
1日当たり、65万トンの水が必要で、韓国政府は供給できる――としているのですが、これを検証してみましょう。以下が政府の見積もりの根拠です。
東福ダム……30万トン/日
朱岩ダム……5万トン/日
長興ダム……10万トン/日
宝城江ダム……10万トン/日
羅州ダム……10万トン/日
確かに足し算すると65万トンになります。しかし「水供給できない」というのは、この数字が極めて杜撰だからで、最大の疑問は、「東福ダム」です。

↑東福ダムは、2022~2023年の深刻な干ばつ時に貯水率が8.28%まで低下し、光州と和順の住民が給水制限寸前の状況に追い込まれたことがあります。ダムを15m高くしても流入する水量が増えるわけではありません。
この東福ダムを水源として「30万トン/日」を確保するとしているのですが、当該ダムに余剰は1日当たり「5万トン」しかないのです。
残りの25万トンをどうするのかというと、ダムを15m高くして供給量を増やす――というのです。ダムを高くすれば貯水容量は増えても、流域への降水や流入量そのものが増えるわけではありません。
水を入れる器を大きくすることと、毎年入ってくる水量を増やすことは別の話です。
朱岩ダムの5万トンと長興ダムの10万トンは、既存の生活・工業用水計画の未使用分または余裕分を回すものです。
宝城江ダムの10万トンは、現在の発電用水を工業用水へ転換する計画です。羅州ダムの10万トンも、農業用水をそのまま新たに生み出すのではなく、農業地域へ栄山江の水を代替供給し、浮いたダム水を半導体用に回すという構想です。
要するに、新たに65万トンの水源を開発する
のではなく、
既存の生活・農業・発電用水を組み替え、東福ダムをかさ上げして65万トンを捻出する
という計画です。
政府は各水源の名目上の供給量を合算し、65万トン/日を確保できると主張していますが、渇水時の流入量、既存用途との競合、導水設備、工期まで含めた検証可能な水収支資料は、現時点では十分に示されていません。
百歩譲って水の供給量65万トンを確保できたとして、渇水時には生活用水、農業用水、発電用水との競合が起きる可能性があります。
このように韓国政府の計画は極めて杜撰というほかはなく、とても実現可能とは考えられません。
(吉田ハンチング@dcp)





